先日、神戸神奈川アイクリニックの梅田店に、ICl手術の無料適性検査を受けに行ってきました。
ICL手術とは?
ICL手術とは、視力回復のために目の中にレンズを入れる施術法のことです。視力回復の方法としては、メガネ・コンタクトレンズ以外だとレーシックがよく知られていますが、レーシックとICL手術の違いは、例えばこんなものです。
・レーシックは施術が不可逆的(一度治療をすると、角膜は戻らない)が、ICl手術の場合はレンズを抜いて目を元の状態にできる
・視力の悪さによっては、レーシックよりもICL手術のほうが適応性が高い(レーシックは極度の近視だと、効果が薄いときがあるようです)
なお、ICL手術という存在を知ったのは、ネット起業家のだいぽんさんのブログ記事を読んでです。
私は10歳頃から近視の症状が出て、今はメガネをしないと全く周りが見えないほどの視力の悪さなのですが、パソコンを見る時にPCメガネを通常のメガネの上からかけて使っていることや、移動・旅行の際にはメガネを複数持たないといけないこともあって、このICL手術を受けようかなと考えていました。
もともとレーシックの存在は知っていましたが、施術後に角膜が元に戻らないというのが不安材料で、それならこのICL手術を受けた方がメリットがあるんじゃないか、と考えたのです。というわけで、無料の適性検査に行ってきました。
適性検査の前にメールで問い合わせた内容
本来であれば、ICL眼内レンズの説明もすべきところでしょうが、それらはクリニックの公式ページ等でご覧頂けますので、ここでは割愛します。
術式メニュー | ICL(アイシーエル)/フェイキックIOL(冒頭のリンクと同じです)
さて、適性検査自体は最寄りのクリニック(とは言っても新宿、梅田又は福岡)に行って2時間くらいで終了するのですが、それまでにいくつか、メールで問い合わせをした内容をここでもまとめておきます。なお、術式メニュー一式はクリニックに資料請求をして、手元に届く資料で確認されるのがいいでしょう。
ebook形式でも入手できますが、紙パンフレットのほうが見やすいと思うのでそちらを選択しました。
質問した内容は以下のようなものです。
①施術後海外で1年ほど生活しようと思っているのですが…
当院では、海外に在住の方も多くの方が受けておりますのでご安心下さい。
その場合、下記に記載しております注意事項をお守り頂き、
1ヶ月検診までは当院での検診をお願いしております。
———————————————————————
①最低でも1ヶ月後の検診まで当院でお受け頂けること
②ご渡航先の眼科様で必ず定期検診をお受け頂けること
———————————————————————・万一、炎症等で追加治療や通院が増えた場合、極めて稀ではございますが、
渡航を遅らせて頂く可能性がございます。どうしても渡航日を
変更できない場合は、渡航先で自己責任で加療して頂くこととなります。・一度の手術で、十分な矯正視力が得られなかった場合、再治療のために、再度
帰国して頂かなければならないこともございます。
再治療までの間は、眼鏡やコンタクトをご本人様負担で購入して頂くこととなり、
再帰国時の旅費等につきましても、全てご本人様のご負担となります。※手術直後は、コンタクトレンズのご利用や、再治療のご案内が出来かねますので、
しばらくは、眼鏡でご生活頂く可能性がございます。・手術後のドライアイ管理を含め、必要な点眼の余分な処方や郵送は出来かねますので、
ご自身で現地で購入して頂くこととなります。・原則として、現地で近視矯正手術後の治療が可能な施設があるか確認して頂き、
気になる事があった際は、必ず渡航先でお受け頂けますようお願い致します。
渡航先での検診費用につきましては、ご本人様にご負担頂くこととなり、保険が
ない場合、検診の費用が2~3万円等、高額になることもございますので、事前に
ご確認をお願い致します。ご希望がございましたら、英文で紹介状を作成することも
できますが、作成費用として5千円を頂いておりますので、予めご了承下さい。
ICl手術の施術料には、術後の定期検診の料金も含まれている(つまり、定期検診は無料で受けられる)のですが、海外に行く場合は現地での治療費は自己負担となります。
もともと、施術の2ヶ月後くらいには海外で生活をする予定なので、結果的に言うと、今回は無料適性検査だけを受けて、ICL手術が受けられるのかどうかの検査だけをしてもらうことにしました(海外で、英語しか通じない環境で目の検査を受けるのは少々怖いというのもあります)。
※無料適性検査の有効期間は3ヶ月なので、それ以降に施術をする場合は再度適性検査が必要となります。
②適性検査でOKでも、施術をしない選択をすることができるか
もちろん可能でございます。適応検査で医師や専門のカウンセラーと
ご相談頂き、その上で手術自体をどうするかはご検討頂けます。
これは、まあないとは思うんですが売り込みされないか、という一抹の不安があったので念のため確認をしました。金額が金額なので(通常のICLで両眼68万円、乱視レンズだと両眼78万円)、こちらで腹を括って決めるものだと思いますが、念のため…。
無料適性検査の申し込みと当日の流れ
適性検査は、申し込みフォームから第3希望までを伝えることができます。私は、どれも他の予約で埋まっているとのことで、希望を変更して土曜日の夕方からにしてもらいました。
適性検査当日の注意点としては、瞳孔を開く目薬を差すので当日は車、バイク、自転車などの運転は一切出来ないということです(帰宅時にそれらを利用することができません)。ので、遠方からやってきて宿泊をする時以外は、公共交通機関でクリニックに足を運ぶ必要があります。
また、コンタクトレンズを装着している場合は、角膜の形を元に戻すために数日~数週間、レンズを使わずにメガネで生活をする必要があります(申し込み時の注意点として伝えてもらえます)。私はメガネだけを使っているので、直近の日にちで予定を入れることができましたが、コンタクトレンズを使っている方は検査を受けるのに時間を空けないといけないことに注意して下さい。
当日は、予約時間の少し前にクリニックに到着して、そのまま少しだけ待って検査に移りました。目の見え方の検査や眼圧検査、視力検査(どのレンズを入れるのがいいか)、その後瞳孔を開く目薬を差してからもう一度いくつか検査をして、最後に眼科医の方に、目の病気がないかを診てもらいました。
申し込みの際には「2時間半くらいかかります」と言われていましたが、始まってみると1時間半くらいで終わってしまいました。ICLレンズは私の目にも問題なく使えるようで、乱視レンズで施術をしてもらうことになりそうです。
本来であれば一刻も早く施術をしてもらいたかったのですが、当面のライフプランもあるので施術は来年以降に持ち越しです。
なお、適性検査を受けてからレンズの発注をするため、取り寄せに1~3ヶ月ほどかかるとのこと。そのため、アフターケアを含む施術に必要な期間は半年ではなく、7~9ヶ月ほどになると考えておく必要があるでしょう(レンズの納期ははっきりとしないため、適性検査の時にすぐ、施術日を決められないみたいです)。
私の場合、今回レンズが届くまでに、あるいは施術の1ヶ月後の検診までに海外に行くことになるかもしれないので、見送ってよかったと思います。施術が受けられることが分かっただけでも前進しました。
なお、私の裸眼の視力は左が0.06、右が0.05らしく、この度数だとレーシック施術の場合効果が薄くなってしまう可能性があるようです。そのため、眼科医さんも、ICLのほうが比較的効果は高くなるとおっしゃっていました。
補足:ICL眼内レンズの特許を調べてみた
ICL眼内レンズは「スター・サージカル社」の製品とのことなので、この会社名で特許があるのかを調べてみました。
企業名が「スター・サージカル」と「スターサージカル」の両方で出願されているらしく、これらの文字列での検索結果がそれぞれ11件と10件でした。レンズそのものの特許や施術法の特許などいくつかあるようですが、一番取っつきやすそうなのはこちらの特許でした。
発明の名称:被写界深度延長及び遠見視力向上を伴う眼科インプラント
要約:ヒトの眼にインプラントされるように構成されたレンズにおいて、透明材料を含む光学部を包含する。光学部は前面と後面とを有する。光学部がメニスカス形状をなすように前面は凸状であり、後面は凹状である。凸状前面と凹状後面とのそれぞれは表面頂点を有する。光学部は表面頂点を通過する光軸を有し、光軸に沿って約100~700マイクロメートルの厚みを有する。また、レンズは、インプラントされたときに光学部を眼に付けるために光学部のまわりに配置されたハプティック部をも含む。前面と後面とは非球面を含む。
特許の中身については、また別の記事でまとめられればと思います。
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