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交通

日本一豪華:特急いなほ号のグリーン車にお得に乗る

2022/07/31

 

日本の鉄道で最高クラスの座席と言えば、東北・上越・北海道・北陸新幹線(の一部)に導入されている「グランクラス」ですが、元々の最高級座席である「グリーン車」の中にも、そんなグランクラスに勝るとも劣らないクオリティが設けられた列車があります。

 

それが、羽越本線・白新線の新潟~酒田・秋田間で運転されている、特急「いなほ」号。

 

2022年現在、新潟~酒田間を5往復、新潟~秋田間を2往復運行しており、かつては更に北の青森までも運転されていたこともあります。

 

かつては国鉄485系で運転されていたこの列車ですが、2013年の9月以降、もともと常磐線を走っていたE653系が転用・リニューアルされて、「いなほ」に投入されていきます。

 

そのときに誕生したのが、他のグリーン車を上回るクオリティを備えた、独自の「グリーン車」でした。

 

目次

いなほ号のグリーン車の特徴

いなほ号のグリーン車が、他のグリーン車とどこが違うかというと、大きくはそのシートピッチにあります。いなほ号の場合、

・2列×1列の座席配置(在来線のグリーン車では一般的)

シートピッチが規格外の1820mm

となっており、特に2つ目の特徴が、他のグリーン車を寄せ付けないものとなっています。

 

比較のために出すと、新幹線の場合で、グリーン車のシートピッチが1160mm、グランクラスが1300mmとなっており、シートピッチ(前後の座席の間隔)だけを比較すると、新幹線のグランクラスさえも凌駕してしまっています。

 

これは、もともと常磐線でE653系が使われいたとき(「フレッシュひたち」)には、モノクラス編成で設計・運転されており、グリーン車がなかったことに起因しています。

 

つまり、「いなほ」にこの車両を登用するにあたり、普通車をグリーン車に改造することにしたのですが、もともとの窓の幅に合わせて座席を設置することにしたので、普通車の2座席分を1座席にし、グランクラスをも上回るシートピッチができあがってしまったのです。

 

なお、各座席の前後には衝立も設置されており、これにより、前の座席のリクライニングが倒れてきても気になりません。

 

 

この衝立は、九州で乗ることができる「デラックスグリーン車」に似ていますね。

 

また、このいなほ号のグリーン車にはコンセントも設置されていて、この点も、他の在来線グリーン車と差別化ができている点と言えます。

 

シートピッチ、衝立、コンセントなどの設備を考慮すると、どちらかと言えば「デラックスグリーン」に近いと言えますが、もちろん乗車のために必要な切符は、通常の「グリーン車指定席券」です。

 

なお、デラックスグリーン車に関しては、こちらの記事で、最長距離を走る「にちりんシーガイア」の設備についてまとめています。

にちりんシーガイア5号のDXグリーン車に乗って、日本最長昼行特急を全区間乗り通す

 

いなほのグリーン車は「ちょい乗り」でお得に乗車がオススメ

とは言うものの、グリーン料金は当然ながら高く、いなほの場合、新潟~酒田間では2800円(200km以内)、新潟~秋田間では4150円(4000km以内)となってしまいます。

 

もちろん、旅行や観光でこれらの目的地まで行くのであれば特になんとも思わないと思うのですが、私たちのような「乗ることが目的」のような人間にとっては、わざわざ全区間を乗る必要は必ずしもなく、短区間でもよいので乗車できれば良い場合もあります。

 

そんな時に利用したいのが、「いなほ」の場合は、新潟駅と、米坂線との接続駅である坂町駅との区間です。

 

この両駅間は、運賃計算のための営業キロで49.3km、すなわち50km以下なのですが、この場合、東日本のグリーン車指定席料金は「1300円」となります。

 

これに、同区間の自由席特急料金「520円」を加えて、合計1820円で乗車することができます(これに、乗車券は別途必要です)。

 

同区間の所要時間は約40分。坂町駅から(まで)は米坂線を使って山形に(から)向かう経路を使うことで、実質的に乗り潰しのような感じで、一筆書きで移動をすることもできます(これが、もう一駅北の村上まで行ってしまうと、グリーン料金も特急料金も跳ね上がってしまいます)。

 

また、新潟~坂町間であれば、日本海側の車窓の名所「笹川流れ」などを見る手前の区間になりますので、敢えて海側の座席を確保する必要もありません。最悪(私が、乗車当日に坂町駅の窓口で購入したときのように)通路側の座席(B席)だけが残っている場合でも、特に不満を持つことなく利用することができます。

 

なお、いなほグリーン車の座席配置は

・海側がA席

・その隣がB席(A席とB席が2列)

・反対の山側が1人席のC席

となっています。

 

私の場合、「週末パス」で山形から米沢、坂町と通って、新潟まではいなほのグリーン車でつかの間の休憩、その後越後線と弥彦線を完乗する、という経路で移動しました。

 

週末パスのように、休日にいなほ号のグリーン車を利用しようとする場合は混む可能性が高いので、予め座席を確保されることをオススメします。

 

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参考:いなほ号の主要駅間グリーン料金など

以下は、多くの方が利用されるであろう区間の「いなほ」のグリーン車利用時の、自由席特急料金とグリーン料金です。

・新潟~鶴岡 特急料金:1460円/グリーン料金:2800円(合計・4260円)

・新潟~酒田 特急料金:1760円/グリーン料金:2800円(合計・4560円)

・新潟~秋田 特急料金:1980円/グリーン料金:4150円(合計・6130円)

これらの他に、乗車券が必要(「週末パス」などを使わない場合)

 

また、2022年3月のダイヤ改正から、もともと「しらゆき」で使われている、モノクラス(グリーン車なし)編成のE653系も1往復が「いなほ」に投入されることになりました。

 

そのため、2022年3月のダイヤ改正以降は、いなほ5号・10号の1往復では、グリーン車が連結されておらず、グリーン車に乗ることができませんのでご注意ください(ゴールデンウィークなどの繁忙期には、グリーン車連結の編成が充当され、乗ることができます)。

 

 

また、新潟駅で上越新幹線といなほを乗り継ぐ場合、乗継割引を使って、いなほの特急券が半額になります(※グリーン料金は半額になりません)。

 

詳しくはこちらの記事で解説しています。

乗り継ぎ割引が使える新幹線と在来線の組み合わせ(東北・上越新幹線編)

 

 

<合わせて読みたい>

いなほのグリーン車と双璧をなすといっても良い、サフィール踊り子のプレミアムグリーン車の乗車記はこちら。

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