【徹底検証】バリ得こだま・ひかりで乗り得の列車・区間3傑はこれだ!
2023/03/17
山陽新幹線内の全てのこだま号、及び一部のひかり号で利用できる、旅行商品のバリ得こだま・ひかり。
東海道新幹線には、似たような「ぷらっとこだま」があるものの、どうしても山陽新幹線のこちらの商品は知名度も利用度も、まだまだ高くないように思われます。
私自身も、この商品の存在を知ったのがつい4ヶ月ほど前なのと、もともと関西在住で、そもそも九州方面に行く機会が多くなかったのもあり、このバリ得こだま・ひかりがここまで便利な商品とは思っていませんでした。
そこで今回は、実際に何回かバリ得こだま・ひかりを利用してみた上での、「乗り得列車」「乗り得区間」を3つにまとめました。
まだ使ったことがない方や、何回か使ったことがあるけれどそこまで便利には思えない、という方は是非参考にしてください。
なお、バリ得こだま・ひかりについては、こちらの記事で詳しく解説しています。あわせてご覧下さい。
【圧倒的に格安】バリ得こだま・ひかりを使って山陽新幹線をお得に移動する方法
では、早速見ていきましょう。
目次
①関西~九州の速達ひかり531号・592号のグリーン車
最初に結論を書くと、バリ得こだま・ひかりで一番お得度が高い列車は、新大阪と博多を約2時間40分で結ぶ、のぞみ・さくらにも勝るとも劣らない、1日一往復の「速達ひかり」です。
バリ得こだま・ひかりについて詳しく調べてみればみるほど、「この商品はこのひかり号を使ってもらうために用意された商品」といえるような造りになっているのです。
どういうことでしょうか。
まず、九州新幹線が全通してからは、かつて多く走っていた、山陽新幹線内の「ひかり」は「さくら」に置き換わり、今では停車駅も不規則に細々と運用されているのが、山陽新幹線の「ひかり」号の実態です。
そんな中、朝に新大阪を出発するひかり531号(始発は名古屋)、夜に博多を出発するひかり594号の1往復のみが、停車駅が「のぞみ」「さくら」とほぼ同じに絞られた速達列車として走っています。
そして、このひかり531号、592号は、「関西~九州」の間でのみ、バリ得こだま・ひかりの対象列車となっており、新大阪~博多で普通車指定席を利用すると8600円、新大阪~博多でグリーン車を利用すると9600円という、LCCもびっくりの値段での移動が実現してしまうのです(新神戸~小倉、のように、区間が短くなるともう少し安くなります)。
この値段がどれだけすごいのかというと、新大阪~博多を、さくらの普通車指定席を使った場合15080円、同じくさくらのグリーン車を使った場合21150円。のぞみ・みずほを使った場合は、加算料金が増えるので、新大阪~博多は普通車指定席で15400円、グリーン車で21470円かかります。
つまり、みずほ、のぞみ、さくらと比較して、さくら531号、594号を使えば、正規料金と比べて、普通車で約57%、グリーン車では約45%の料金で新大阪~博多を移動できてしまうのです。
次に、ひかり531号・592号のダイヤについてです。
531号は、新大阪を7時35分に出発して、新神戸7時48分発、姫路8時04分発と関西圏の駅に停車し(ここまでが、バリ得こだま・ひかりの適用区間)、小倉には9時54分着、終点博多には10時11分に到着します。
この途中の停車駅は岡山、福山、広島、新下関となっていて、さくらやのぞみが停車する徳山、新山口の代わりに新下関に止まるのが特徴的です(これらの途中駅は、バリ得こだま・ひかりの対象外の区間です)。
また、新大阪駅を、このひかり531号の20分前にさくら545号が出発しますが(7時15分発)、この列車は博多には9時52分の到着となっており、1分ではありますが、この「ひかり」が「さくら」よりも所要時間が短いのが特徴となっています。
なお、単純な比較は出来ないのですが、ほぼ同じ区間を似たような時間帯で飛んでいるPeachの場合、関空7時10分発の福岡空港8時30分着、関空9時35分発の福岡空港10時55分着という2本のフライトが準備されています。
大阪のどこから出発するか、という話もあるので一概には言えませんが、大阪駅周辺からPeachの関空第二ターミナルまで約1時間、航空券が約7000円と仮定すると、保安検査や手荷物受け取りなどの時間も含めると、こちらのひかり531号(のグリーン車)を利用するほうが断然お得と言えます。
なお、このひかり531号、592号は、JR西日本のN700系16連で運転されるのも特徴で、グリーン車は8~10号車の3両。普通車は2×3列の「のぞみ」仕様になっているため、1000円の追加料金を払うだけで利用できるグリーン車に乗るのが断然お得なわけです。
話が少し横にそれました、次は上りの592号のダイヤです。
博多20時52分発、小倉21時08分発、姫路23時02分着、新神戸23時18分着、新大阪23時32分着。
これら以外の停車駅は新山口、広島、福山、岡山。この時間だと、わざわざLCCに乗って関空に行くよりも、グリーン車に乗って快適に移動するのを選ぶのではないでしょうか。
なお、ひかり592号の場合、博多駅を18分後に出発する「みずほ614号」が、新大阪到着の時点で5分後にまで迫るダイヤとなってはいますが、料金面では圧倒的にこちらのほうが安いので、博多か小倉から関西に戻る場合には、「みずほ614号」ではなく、「ひかり592号」を利用するのが賢い選択と言えます。
なお、少し余談ではありますが、ひかり592号を使うと、姫路駅で東京行きサンライズ出雲に乗り換えることが可能です。本来、姫路駅でのサンライズ出雲への乗り換えは、公式では「みずほ614号」での案内がされていますが(姫路駅23時08分着、サンライズが23時33分発)、このひかり592号でももちろん接続可能です(姫路23時02分着)。
博多・小倉からバリ得こだま・ひかりを使って姫路まで移動し、そこから普通の乗車券+寝台券などを使えば、通常の乗継割引を使うよりも安くサンライズに乗ることが可能です。やや限定的なノウハウですが、知っておきたい方法ですね。
サンライズ出雲・瀬戸の上り列車については、こちらの記事でまとめています。
サンライズ出雲・瀬戸は大阪から乗れる?そして大阪まで乗れる?
サンライズ出雲・瀬戸で関西から東京に行く時の注意点は?
なお、このひかり531号、592号の、バリ得こだま・ひかり利用時の各駅相互間の料金は以下のとおりです。
・新大阪~博多 8600円(普通)/9600円(グリーン)
・新大阪~小倉 8100円(普通)/9100円(グリーン)
・新神戸~博多 8400円(普通)/9400円(グリーン)
・新神戸~小倉 7900円(普通)/8900円(グリーン)
・姫路~博多 7000円(普通)/8000円(グリーン)
・姫路~小倉 7500円(普通)/8500円(グリーン)
調べれば調べるほど、お得なプラン・列車ですよね。1日一往復で、博多行きは朝早く、新大阪行きはほぼ終電、というダイヤになっているのが難点ではありますが、上手く利用してみたい列車ですね。
バリ得こだま・ひかりの申込みは、以下のバナーからも可能です。
※ひかり531・592号については、こちらの記事でも別に枠を取って詳しく解説をしました。
【孤高の存在】山陽新幹線の即達ひかり531号・592号のグリーン車で関西~九州を移動する
②広島・徳山・新山口~小倉・博多間(中国~九州)
バリ得こだま・ひかりでの乗り得区間の2つめは、広島以西の主要駅と小倉・博多間の利用(一部の「ひかり」も乗車可能)。
この区間がお得な理由は1つで、比較的距離が短いので通過待ちが少なく、所要時間がみずほ・のぞみ・さくらと大きく変わらない、というもの。
例えば、広島~博多間は、速達列車で約1時間~1時間10分ほどですが、各駅停車のこだまだと1時間30分~1時間40分(この区間は、速達の「ひかり」も利用できて、その場合は1時間10分前後)。徳山、新山口と小倉・博多の場合は更に時間が短くなり、速達列車との時間差は更に縮まります。
また、この区間の料金は、普通に乗車券を買うと、広島~博多で8900円(「さくら」の場合)、新山口~博多で5500円(同じく「さくら」)ですが、バリ得こだま・ひかりの場合は、広島~博多が6000円、新山口~博多が3800円となります。
広島や山口県内の方にとっては、福岡空港を利用するのが一般的だったり、商圏が九州寄りということもあるので、何かとこの区間を新幹線で移動するのは一般的かと思います。
そんなときに、速い新幹線にわざわざ乗るよりは、あまり時間の変わらない「こだま」に乗って、ゆったりと移動するのがお得な方法と言えます。
プランの申込みは、以下のバナーをクリックしてから、左上のタブで「中国発」の「九州着」を選択してください(飛んだ先のページでは、関西~九州のページになっています)。
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③関西~岡山の「こだま」「ひかり(各停)」(普通車指定席)
最後に紹介するのは、バリ得こだま・ひかりを使った関西と岡山との移動。
この区間は、日中は東京まで乗り入れるひかり号(新大阪~岡山間は各駅停車)が運転されていることもあり、利用できる列車の4割程度は、N700系16両編成の車両です。
それに加えて、新大阪~岡山間の移動時間が約1時間10分というのも魅力。みずほ・のぞみ・さくらだと約45分で6000円前後であるのに対し、各駅停車のこだま・ひかりだと、1時間10分程度で4400円なので、十分許容できる差ですね。
各駅間の料金をまとめると、以下のとおりです。
・新大阪~岡山 4100円
・新神戸~岡山 3800円
岡山から瀬戸大橋方面に行く場合や、津山線に乗って津山の扇形車庫を見に行く場合などに、普通に発券するよりもお得になる場合があるかもしれません。
また、この区間の利用であまり知られていないメリットに、下りの夜間2列車と、上りの早朝2列車は、N700系7000番台(=みずほ、さくら用8両)で運転される、という点があります。
具体的には、
<下り>
こだま879号:新大阪22時05分発、新神戸22時19分発、岡山23時06分着、終点の三原23時52分着
こだま881号:新大阪22時30分発、新神戸22時44分発、終点岡山23時40分着
<上り>
こだま830号:岡山6時04分発、新神戸6時50分着、新大阪7時04分着
こだま834号:三原6時21分発、岡山7時09分着、新神戸8時09分着、新大阪8時24分着
この4列車は、普通車指定席(4号車~6号車の半分)でも窓側座席にコンセントが付いているので、日中走っている他の「こだま」よりも座席の設備やグレードが高い、乗り得列車と言えます。あくまで、「みずほ」「さくら」の間合い運用であるため、気軽に乗れるものでもありませんが、上手く活用してみたいものですね。
ちなみに、新大阪~三原間は5800円、新神戸~三原間は5200円です。
※2022年4月の改定により、新大阪~岡山間で、以前は利用できた「+1500円を払えば、日中運転されるひかりのグリーン車に乗れる」ということはできなくなりました。
まとめ
今回は、あまり知られていないバリ得こだま・ひかりを、できるだけお得に使える区間・列車について詳しくまとめました。
私は過去に、新大阪~小倉・博多間でのひかり531号、594号に加えて、広島~新大阪のこだまも使ったことがあるのですが、新大阪~広島間は、「さくら」だと1時間30分で約1万円、バリ得こだま・ひかりだと約3時間で7100円と、さすがに+3000円を払ってでも、速達列車を使いたいと思いました。
もちろん、とにかく節約したい、という方にとっては、今回紹介していない区間での利用も可能ですが、できるだけ時間のロスを防ぎつつ、財布も節約したい、という方にとっては、今回紹介した3区間・列車での利用がオススメです。
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