「結果が全て」のホントとウソ

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先日は五輪のフィギュアスケートと、将棋の藤井さんで盛り上がっていましたよねー。

スケートの羽生さんは優勝で、将棋の羽生さんは惨敗という、メディアに「羽生」と「羽生」の2人が同時に登場するのもなかなか珍しい光景だったんじゃないでしょうか。

さて、ビジネスをやっているとよく言われるのが
「結果が全て」ということです。

どれだけ理念が高邁でもきちんと成果を残せなければ相手にされないし、
いくら考え方に共感を得られても、十分な収入が得られば意味がない、

ということってよく言われていると思います。

でも、スポーツでも将棋でも、
負けた人にスポットライトが当てられることもあるし、
「結果も大事だけど、同じくらいにプロセスも大事だ」
と言われることもあります。

今回はこれについて、自分が色々思うことがあるので
まとめてみようと思います。

僕は思うに、「結果が全て」というのは
ある意味真実なんですが、別の意味では当を得ていません。

どういうことかというとまず、
「対外的には」、結果が全てと考えるべきです。

スケートでいうと金メダルを取る方が「箔がつく」のは間違いないですし、
将棋でも勝利すること、優勝することで周りに認めてもらえるのは事実でしょう。

勝利すること、結果を残すことは
自分の実績が増える、ということとイコールなので
周りから声がかかることも増えるでしょうし、
認めてもらえることにも繋がると思います。

ここで「対外的に」というのは
「相手にとって」という意味です。

結果を残す、実績が増えるということは
それだけ相手に影響力を及ぼすことができるわけです。

「23歳のフィギュアスケーター」よりも
「平昌オリンピック金メダリスト」の方が絶対に注目されますし、

「中学生プロ棋士」よりも
「最年少棋戦優勝の記録を持つ中学生棋士」のほうが
すごそうに思えますよね?

なので、周りへの影響力や信頼、存在感を考えるなら
結果が全て、とい考えるべきですし
そういう成果が得られるように物事に取り組むべきだと思います。

がしかし、当然頑張ったり努力をしても
結果を伴わない時ってあると思います。

スケートや将棋だと、後天的な努力では如何ともしがたいことって多々あるでしょうし
一般的な仕事でも、相手のことを色々と考えて取り組んでも
反故になってしまった時だってあると思います。

僕も仕事をしていて、
締め切りが過ぎてから「あそこはこっちの表現の方がよかったな」
と思うことも、しょっちゅうとは言いませんが時々ありますし、
細かい部分で気になって引っかかる部分は沢山あります。

あるいは、どれだけ仕込みをしていても
本番でアウトプットできないこともあると思うんですよね。

体調の良し悪しとか時間制限とか、諸々の理由で。

競争の激しい世界だと、むしろこういう状況にあることが多いと思います。

じゃあ、そういう時にどう考えて行動するかなんですが、
大切なのが「対内的にはプロセスが大事」だと言うことです。

「氷山の一角」という諺もあるように
結果というのは、表に出ているごく一部分です。

スケートでも、想像を絶するほどのトレーニングをみんなしているでしょうし
それは将棋でも同じで、普段から訓練を色々としているわけです。

翻訳でも、一つの訳語や表現、訳文をアウトプットするのに
インターネットで調べ物を続けたり辞書を引いたりします。

で、対内的、つまり自分にとっては
それだけの行動プロセスをとってうまくいかなかったのであれば、
次の機会にそのプロセスを変えてみて、また取り組んでみるのです。

翻訳の前に調査をがっつりしてみるとか
翻訳と見直しの時間配分を変えてみるとか
読む本と資料を変えてみるとか。

そういう試行錯誤を続けて、自分に合ったプロセスを編み出すのです。

仕事で「ちょっと不十分だったなあ」と思って
実際に評価が下がったとしても、
仕事の後で猛勉強してレベルを上げて、次の機会にきちんとアウトプットすれば
自分としてはのノープロブレムなのです。

逆に言えば、
プロセスの試行錯誤ができていなかったり
思考や整理が伴ってないのに、偶然結果が出てしまったら
その結果はまやかしですし、後に続くものでもないわけです。

だから、「結果が全て」というのは
対外的は、という意味であって
自分自身と向き合う時には、表に出てこない
プロセスを大事にすべきです。

もちろん、仕事の場合は設けられた時間的、物理的制限の中で
相手のニーズや基準をクリアする必要があるわけですが、

そこをクリアした上で、外には出ないプロセス部分を
上書きしてより良いものにしていく。

そうすれば、対外的にも対内的にも
中身の伴った行動をして、成果を残せるようになると思います。

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