フリーランス翻訳をするのに必要な初期投資と費用は? 「パソコン1台でできる」なんて大嘘!

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「パソコン1台でできる翻訳業」 - インターネットに溢れる、翻訳者のブログ記事などを見ていると、こんな文言がまことしやかに書かれているのを何度も目にします。

 

でも、「主婦業の片手間の副業」として取り組むのであればまだしも、翻訳業を「フリーランスの主軸」に据えるのであれば、他の業種でも同じように、「初期投資」と「継続的な設備投資」が必要になってきます。

 

今回は、そんな「翻訳業に必要な設備投資とその額」について、実体験を元にまとめてみたいと思います。

 

ちなみに、最初の断っておきますが、「パソコン1台で翻訳ができる」という考え方を今まで持っていることは、別に悪いことでも咎められることでもありません。というのも、僕自身も、特許翻訳に参入する前、具体的には会社を退職して「独立」したときには、「自分がある程度スキルの蓄積があるから」という理由と、「初期投資が少なくて済むから」という理由で、翻訳業を選んでいたからです。

 

今思うと、僕自身も大きな勘違いをしていたわけですが、別にそれが悪いことではなく、そこから新しく学びを続けて、正しい理解ができればいいのです。

 

ですから、今まで「パソコン1台でできる」と思っていた方は、この記事を通して、翻訳業の設備投資について正しい理解を持って頂ければと思います。

 

 

①パソコン(ハイスペックのもの):15万円~25万円

翻訳の仕事をするのに何よりも必要なのは、パソコンですね。

パソコンは、近くの家電量販店でも買えますが、翻訳ソフトを使ったり、色んな調べ物をしたり、複数のサイトやソフトを同時に立ち上げたりするには、スペックが物足りません。

 

ですから、オンラインでパソコンをカスタマイズして購入できるサイトから、仕事に合うスペックのものを「特注」で作る必要があります。

 

普段、ずっと家に籠もって仕事をする場合であれば、デスクトップパソコンを、僕のように、海外で暮らしたり、時々旅に出たりするときは、ノートパソコン+外付けディスプレイの組み合わせを使うのがいいでしょう。

 

パソコンのメモリは最低8GB、できれば16GBがオススメです。僕のメインパソコンのメモリは8GBですが、少しスペックが足りないかなあ、と感じるときがたまにあります(予備パソコンのメモリは16GBにしています)。

 

パソコンの選び方については、以下の記事で詳しく解説しています。

翻訳者に必要なパソコンのスペックと購入方法(デスクトップ編)

 

翻訳者に必要なパソコンのスペックと購入方法(ノートパソコン編)

パソコンにかかる費用ですが、ノートパソコンで15万~20万円程度、デスクトップだと数万円ほど安くなる傾向にあります。25万円あれば、外付けHDD(データのバックアップ)や外付けディスプレイなども含めて、一式買いそろえることができます。

 

②パソコン周辺機器:~15万円

①でも少し触れていますが、パソコン本体だけではパソコンは動きません。他にも、マウスやキーボードなどの入力装置、ディスプレイやプリンターなどの出力装置、外付けHDDなど、パソコンとUSBハブを介して接続する機器一式が必要です。

 

マウスは、何度もこのブログでも紹介している「ローラーマウス」、キーボードは、打鍵に余計な力を必要としない「東プレRealforce」が絶対の組み合わせ。

 

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東プレキーボードは、テンキーの有無や、打鍵に必要な力の違い(女性向けの軽いものや、キーによって打鍵の力を変えられるものなど、様々あります)によって値段が変わりますが、僕が使っているキーボードは、上の写真にあるもので、2万円強。

 

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ローラーマウスは、2015年の2月に「Pro2」を導入したのですが、2018年の5月に成仏。今は、上の写真の「Pro3」を使っています(ちなみに、海外で交換をしてドイツAmazonから調達をしたので、値段は4万円くらいしました。日本の家電やガジェット類は安いです)。

 

この2つの仕事道具で、約4万円。

 

これに加えて、データバックアップ用の外付けHDDは、最低3個は用意しておきたいもの。

 

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3つとも、同じモデル・容量で構いません。3.0TBの容量があれば、翻訳関係のファイルを収容するには十分です。

 

これを3個買ったとして、2.7万円ですね。

 

また、プリンターはレーザープリンター一択です。僕は特許翻訳の勉強を始めたときは、それまで使っていたインクジェット式を使い続けていましたが、あまりにも印刷に時間がかかりすぎるので、レーザープリンターに交換して感動した記憶を未だに覚えています。

 

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レーザープリンターは、特にこだわりがなければ日本の大手メーカーのものを使えばいいでしょう。僕は「沖データ」のものを使っていますが、もう少し有名なブランドのものでもよかったかなあ、と思っています。

 

また、実は複合機も値段がそこまで変わらないものもあるので、プリンターとコピー機が別の機会になっている、という方は、複合機を調達しておきましょう。

 

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印刷用紙は、Amazonでまとめ買いするのが安いので、それを買っておきましょう。

 

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ここに挙げたものの合計で、約9万円。15万円は少し大きく見積もりすぎましたが、15万円あれば余裕を持って、周辺機器も一式揃えることができます。

 

③翻訳支援ソフト:約15万円

翻訳の仕事に欠かせない、翻訳支援ソフト。

 

これも、様々な開発元がしのぎを削って商品を展開していますが、これから翻訳業に取り組む、という方は、とりあえず

・Trados

・memoQ

の2つを揃えておきましょう。

 

Tradosは、個人的には使い勝手の悪い「翻訳妨害ツール」くらいにしか思っていませんが(敢えてはっきりと言いますが)、このツールを使わないとできない仕事も沢山あるので、とりあえずこれは揃えておきましょう。

 

Tradosは、2つのパソコンでライセンスを同時に付与できる「Freelance Plus」が約10万円かかります。

 

そして、個人的にオススメなのが、軽くて仕事がしやすく、メモリや用語集の「資産」の管理が簡単にできるmemoQです。こちらは、約6万円しますが、セール時に購入すれば5万円を切る金額で購入できます。

 

これら2つのソフトを揃えるのに、15万円ほど必要というわけですね。

 

なお、他のソフトとして、memsourceやPat Transerがあります。これらは2つとも僕は導入していますが、memsourceは無料で使えるので問題なし(仕事の場合、アカウントを取引先から支給されることが多いです)、Pat Transerは、値段(約18万円)の割に使える状況が非常に限定的なので、導入する必要はありません。

 

なお、TradosやmemoQの使い方に関しては、詳しくは「翻訳ツール大全集」で解説しています。

 

 

④椅子:10~15万円

長時間座り続けると、腰周りにどうしても負担がかかってしまいます。その負担を減らして、フルタイムで翻訳の仕事をするために欠かせないのが、椅子(高級オフィスチェア)です。

 

これは、実際にショールームで試し座りをしてみて選ぶのがいいですが、ポイントとしては

・お金をケチらない

・ヘッドレストがあるものを買う(又はオプションで付ける)

が挙げられます。

 

僕が日本で持っているのは、コンテッサ(岡村製作所)のヘッドレスト付きで約16万円、海外で使っているのは、エルゴヒューマンのもので約6万円でした(海外価格で、日本で買うと9万円くらいします)。

 

コンテッサは、日本で作って海外に運ぶ、という方法を取っていて、発注から海外に運んでもらうまで数週間のラグが空くことから、海外でも調達できるエルゴヒューマンを購入したのですが、座り心地はコンテッサのほうが圧倒的に上です。エルゴヒューマンは、座面のメッシュが少し固くて、座り心地はそこまで良くないという印象です(あくまで、コンテッサと比べた場合)。

 

椅子選びについては、こちらの記事も参考にして下さい。

関西で椅子のショールームに行くなら

 

⑤ブルーライトカットメガネ:約1.5万円

あまりネットで見かけないのですが、ブルーライトカットメガネはとても重要です。

 

まず、普通にパソコンを見ていると、ブルーライトがそのまま目に入って、溜まる疲労が大きくなるので、何らかのPCメガネ(ブルーライトカットメガネ)を用意するのは多くの方が取り組むことだと思うのですが、数千円で買えるPCメガネは、ブルーライトカット率がそれほど高くありません。

 

かつて使っていたものは約35%カットでしたが、これだとほぼ変わらず、目の疲れの違いは実感できないと思います。

 

そこで、僕が2016年から導入したのが、「エッシェンバッハ・ウェルネスプロテクト」というブルーライトカットメガネでした。

 

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これは、ドイツのメーカーの製品なのですが、ブルーライトカット率が驚異的な約97%(!!)。

 

グラスの色によってカット率は少し異なるのですが、ブルーライトだけでなく、紫外線も大幅にカットしてくれるこのメガネ、もともと多くの紫外線を目に入れられないヨーロッパの人(瞳が青色の人ですね)向けの「サングラス」として、使われています。

 

それを、ブルーライトカットもできるようにしたわけですが、見た目こそイカツイですが、そのカット率はさすがで、長時間このメガネをかけて仕事をし続けても、ブルーライトが目の奥まで突き抜けてくる感覚は、ほぼなくなります(着用者によって感じ方にバラツキはあるようですが)。

 

また、普段メガネをしている方にも、「オーバーサングラス」という、メガネの上に掛けられるバージョンがあるので、それを使うと特に問題なく、メガネをしながらブルーライトを遮ることができます。

 

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※どれくらい目への負担が少なくなるかは、エッシェンバッハの製品を取り扱っている店舗で試用してみるのがいいでしょう。僕は大阪にあるお店で、スマホを使って試してみて、全然目への負担が違ったので、その場で即決して購入しました。

 

このメガネを使って、オフィスで他のスタッフと仕事をするのは抵抗があるかもしれませんが、家で仕事をするのであれば問題なし。僕は、もうこのメガネなしにパソコン画面を見ることは、できなくなってしまいました。

 

PCメガネの重要性は、なぜかパソコンと向き合う仕事について書かれたブログでもあまり目にすることがありませんが、このメガネを付けるか付けないかで、選手寿命が数年変わってくる。そう言い切れるクオリティの仕事道具です。

 

 

エッシェンバッハの製品取り扱い店の一覧は、こちら。

http://www.eschenbach-optik.co.jp/wp/index.php/retail/

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まとめ:設備投資で必要な目安は約60万円

翻訳業をするにあたって、最低限必要な仕事道具を紹介しました。今回は書籍や、翻訳支援ツール以外のパソコンソフトを除外していますが、それでも目安として約60万円ほど必要である、ということがお分かり頂けるかと思います。

 

もちろん、いきなりこれだけの設備を一気に揃えることは金銭的にも精神的にも負担が大きいと思うので、貯金や収入、ローンの有無などと相談して、毎月定期的に設備投資を繰り返していくのが理想ではありますが、ある程度貯金があって、翻訳業でやっていける目処があれば、一気に投資してしまうのが一番です。

 

もちろん、実際に翻訳の仕事をして得た収入をこれらの設備投資に回すことも重要です。このあたりの順序や方向性は、自分自身の環境と相談して考えて頂ければと思います。

 

 

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