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【最長運転時間】ひかり500号を広島から東京まで全区間乗ってみる

「一番運転時間が長い新幹線は?」と聞かれると、もしかすると多くの方が「東京~博多を直通するのぞみ」と答えてしまうかもしれません。

 

実はこれは間違い。この「のぞみ」は、「運転区間が最長」という点では間違いない(営業キロ換算で約1175km)のですが、「運転時間」は、列車にもよりますが約5時間。

 

この5時間でも十分長いのですが、日本にはこの「のぞみ」を凌駕する、最長運転時間を誇る新幹線が存在します。それが、1日1本だけ片道で運転されている、広島始発の東京行き「ひかり500号」です。

目次

ひかり500号の特殊性

ひかり500号は、広島を朝6時14分に出発して、東京に11時42分に到着する、山陽新幹線と東海道新幹線を直通する貴重なひかり号。

 

「500」番台が列車名に付けられるひかり号は、この500号から下りの521号まであるのですが、この500号を除いて、全て東京~岡山間で運転される運用に付けられる番号となっています。

 

東京~岡山を走る「ひかり」は、静岡県内の駅に停車し(列車によって停車駅は異なる)、名古屋~新大阪間は「のぞみ」同様に京都だけ停車した後、山陽新幹線内は各駅停車で岡山まで走る、俗に「ひだま(「ひかり」と「こだま」のちゃんぽん)」と呼ばれる運用になっているのですが、このうち500号だけは、運転区間が岡山からさらに西に延びて広島に達している、という特殊な運用になっています。

 

(なお、2022年春のダイヤ改正までだったと思いますが、下りの最終「ひかり521号」も広島行きとして設定されていたようですが、同年のダイヤ改正からは、他と同じように岡山行きに短縮されています。)

 

そんなひかり500号は、広島から新大阪までを、2時間30分以上にわたって各駅に停車しながら走行した後、東海道新幹線の区間に入ったら京都、名古屋、浜松、静岡、熱海、新横浜、品川と停車して、東京までを「ひかり」の運用で走行します。

 

運行距離こそ、営業キロ換算で900km弱となりますが、運転時間が5時間28分となり、東京~博多を走るのぞみ号よりも長い時間、新幹線の移動が楽しめる唯一の列車となっているのです。

 

今回はそんなひかり500号に、全区間を通しで乗ってみました。

山陽新幹線区間内は「バリ得こだま・ひかり」でも利用できる名脇役的な存在

このひかり500号の、山陽新幹線内のダイヤは、

広島6時14分発

東広島6時36分発(6時25分着)

三原6時46分発

新尾道6時53分発

福山7時01分発

新倉敷7時11分発

岡山7時29分発(7時20分着)

相生7時50分発(7時45分着)

姫路8時03分発(7時59分着)

西明石8時24分発(8時14分着)

新神戸8時34分発

新大阪8時46分着

となっており、岡山までで抜かれるのは東広島で1本のみ、岡山でも2本目ののぞみに抜かれて、以下相生、姫路、西明石でこそ後続にバンバンと抜かれていきますが、広島~岡山間では通勤通学輸送、あるいは途中駅からの一番列車として、岡山でのぞみと緩急接続して大阪以東にお客さんを早く運ぶ役割ももっている、地味ながら心強い存在の列車となっています。

 

また、このブログでもたびたび紹介している、山陽新幹線内のこだま・ひかりをお得な料金で利用できるバリ得こだま・ひかりでも利用できる列車となっており、広島周辺から関西に出る一番列車としての役割も果たしています。

 

さすがに、広島6時14分発は早すぎる気もしますが、日帰りでUSJに遊びにいくときなどは、この列車を使うことで大阪での滞在時間を延ばすことができます(とは言うものの、USJのオープンは8時~8時半なので、このひかり500号を使うと到着が遅くなってしまいます)。

 

使用される車両はN700系16連のため、普通席でも窓側にはコンセントがあり便利です。また、16両編成であることと、山陽新幹線内は早朝の運転時間となるためそこまで混雑もせず、時間の早さを無視すれば、バリ得こだま・ひかりで一番快適に使える列車と言っても差し支えはないかもしれません。

 

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せっかくなので、全区間をグリーン車で移動してみる

さて、今回は広島から東京まで、5時間28分の乗車時間を楽しむためだけに利用するのですが、さすがに普通席の2×3列シートはお尻が大変なことになってしまいそうなので、全区間をグリーン車で予約することにしました。

 

予約はスマートEXで行い、通常料金で2万6000円弱。普通車指定席は1万9000円弱なので、差額が7000円となりますが、5時間半も新幹線に乗るのであれば、この差額でグリーン車に乗れるのであれば安いと言えるのではないでしょうか。

 

なお、スマートEXを使う場合、前後に走っている、広島(あるいは博多)発の東京行き「のぞみ」を利用すれば、普通車指定席は「EX早得」で1万6000円弱、グリーン車指定席も同じ割引で2万500円(5千円ではなくて500円)ほどで利用できるため、本当に「ひかり500号に乗る」という目的で乗る方以外は、素直にのぞみ号に乗車されるほうが安上がりですし、所要時間も短くてお得です。

 

(※「EX早得」を利用する場合、3日前までの予約が必要です。)

 

朝6時前には広島駅前のホテルをチェックアウトし、6時過ぎに駅構内のセブンイレブンで朝食を買って、そのまま新幹線の改札に入ります。

 

6時5分頃には既にひかり500号は入線していて、座席に座ることができました。

 

東京方面のホームには他にもお客さんが何人かいましたが、12分後の6時26分に広島駅を出発するのぞみ90号を利用する方が大半で、ひかり500号に乗るひとはほぼゼロ。

 

グリーン車なんてもっとガランとしており、3両あるグリーン車は、広島駅出発の段階で乗車は私のみ。

 

グリーン車への乗車が増えるのは、私が乗った車両だと西明石からでした。

この日は少し気温が低めだったので、缶コーヒーはホットにしました。

次の東広島で10分以上停車。後続の「のぞみ90号」に早速抜かれる

定刻どおりに広島駅を出発したひかり500号は、6時25分に東広島に停車。ここで、6時26分に広島駅を始発で出発する「のぞみ90号」に追い抜かれるため、11分停車します。

 

東広島駅は、上りだとこの列車が始発列車となる(次の三原~福山間は、N700系7000番台の間合い運用で運転されている「こだま834号」が始発列車として運転される)のですが、ここで乗車するお客さんは自由席にチラホラ、という感じでした。

 

※この、N700系7000番台で運転される「こだま」号にも、以前乗ったことがあります。この「こだま」は、山陽新幹線では激レアの「グリーン車」に乗れるこだま号なので、株主優待券を使って新大阪から福山まで乗ってみたでした。詳しくはこちらの記事で。

【1日2往復】山陽新幹線内でグリーン車に乗れるN700系「こだま」に乗ってきた

 

せっかく10分も停車するので、駅のホームを散策します。

ホームには号車の扉の案内がありますが、「16両編成」というのは、この朝一に走るひかり500号にのみ使われるものですね。

天気が悪いこともあり、茫洋とした雰囲気の明けやらぬ景色の中に、東海所属のN700系が佇んでいます。

思えば、N700系が東広島に停車するのは、上りはこのひかり500号、下りは朝のひかり591号のみですね。共に16両編成なわけですが、隣の三原までは、N700系7000番台が「こだま」として、ホームに入線するので。

 

ホームの移動中に、11号車~16号車の車内もチラッと見ましたが、各車両に1~2名乗車しているくらいの乗車率でした。

 

指定席なので、岡山でのぞみに乗り換える方か、あるいは、レアかもしれませんがバリ得こだま・ひかりを使って関西まで行く方でしょうか。

 

短距離移動であれば1~5号車の自由席を使えば済む話なので、やはり毎日利用する方、というのは、この区間で指定席は使わないと考えたほうがいいかもしれません。

 

途中の岡山でも再度10分ほど停車。ホームにあるセブンイレブンでコーヒーを調達

三原以遠でもコツコツと乗客を拾って、7時20分に岡山に到着します。ここでは、広島を6時44分に出発する「のぞみ92号」(岡山7時24分着、25分発)に接続をするため9分停車するので、この間にホームにあるセブンイレブンでセブンカフェを購入しました。

ホームでは、のぞみに乗る人が列をなして待っていて、特に自由席の並びがとても長かったです。

 

一応、のぞみ92号から乗ってきた方が、相生や西明石に行くためにひかり500号に乗り換えることができるスジになっていますが、果たしてそのような利用者はどれくらいいるのか…。

 

岡山を出発してからも、西明石までは各駅で後続の「のぞみ」に抜かされます。

 

上にも書きましたが、グリーン車への乗車は西明石、新神戸から目立つようになってきました。やはり、東京に行くのであれば、のぞみの止まらない西明石からの乗車や、現実的な運転時間を考慮して新神戸から利用する方が多いのでしょう。

 

東海道新幹線区間に入ってようやく本領発揮のひかり号

新大阪に着くのが8時46分で、ここまでで2時間30分以上かかりました。

 

新大阪~広島間は、「こだま」を利用すると、夜の一部列車(追い抜きのための待避が極端に少ない列車)以外は、2時間30分~40分かかるので、このひかり500号も、れっきとした「こだま」号と同じ運用となっていることが分かります。

 

新大阪には2分停車したのち、東海道新幹線区間に入ってようやく「ひかり」の本領発揮です。とは言うものの、次の京都でも6分停車して、臨時「のぞみ」を待避するスジになっているのですが…。

 

京都を出ると、ようやく最初の通過駅である米原が見えてきます。実は、東広島から京都まで「11駅連続停車」というのも、「通過駅がある新幹線の中で最も多い、連続停車駅数」を誇るんですね…(時点は、名古屋発広島行きひかり535号の、岐阜羽島~岡山の9駅連続)

 

※ひかり535号も、新大阪から広島まで利用したことがあり、こちらの記事でまとめています。

【地味に有用】「ひかり535号」をバリ得こだまで利用して、お得に大阪~広島を移動する

 

米原を過ぎるとあっと言う間、というか、途中の浜松と静岡ではそれぞれ1本ずつ「のぞみ」を待避するものの、熱海を出て新横浜に着いたら、あとは見慣れた光景です。

 

広島~新大阪間は各駅停車で2時間半、新大阪~東京は正真正銘の「ひかり」で約3時間。東と西でこれだけ様相の違う、「ひだま」と呼ぶにまさにふさわしいひかり500号は、5時間30分の乗車時間で東京に着きました。

 

なお、提供されるサービスも新大阪を境に大きく違っており、山陽新幹線区間は車内販売なし、グリーン車でのおしぼりの配布もありませんが、東海道新幹線区間になるとこれらが提供されます。

 

車内販売ではお菓子やコーヒーが販売されていますが、弁当が売っているかどうかまでは確認できなかったので、もしひかり500号に全区間乗り通してみようと考えている方がいたら、広島駅周辺で食事と飲み物を調達されておくことをオススメします。

 

まとめ

今回は、知る人ぞ知る、最長運転時間を誇る新幹線「ひかり500号」の紹介でした。さすがに、全区間を乗り通す方は少ないと思いますが、変則的な運用がされている列車でもありますので、興味がある方はぜひ一度、全区間を乗車されてみてください。

 

特に、グリーン車で過ごす5時間半は、他の何にも変えられない体験になるはずです。

 

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