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近鉄の観光特急「青の交響曲(シンフォニー)」に乗って阿部野橋から吉野を目指す

2016年から、近鉄南大阪線・吉野線で運転を始めた観光特急「青の交響曲(あおのシンフォニー)」。

 

それまで使用されていた通勤電車を大胆に改造して、それまでの「黄色」を基調とした近鉄特急とは全く異なるコンセプトで打ち出された、「青色の特急列車」は、汎用型特急列車以外はさくらライナーしか走っていない近鉄吉野線系統の特急網に新たな革新をもたらしました。

 

今回は、そんな「青の交響曲」に、デビューから5年経った2021年に乗車したときの様子をお伝えしたいと思います。

 

目次

「青の交響曲」の運転区間、本数、運転日、料金は?

最初に、簡単に「青の交響曲」の概要をお伝えします。

 

「青の交響曲」は、2022年1月現在、水曜日を除く毎日、大阪阿部野橋~吉野間を2往復運行しており、運転ダイヤは以下のとおりです。

・大阪阿部野橋 10時10分発 吉野 11時28分着(第1列車)

・吉野 12時34分発(休日は12時35分発) 大阪阿部野橋 13時51分着(第2列車)

・大阪阿部野橋 14時10分発 吉野 15時28分着(休日は15時26分着)(第3列車)

・吉野 16時4分発 大阪阿部野橋 17時22分着(第4列車)

 

第1列車は吉野駅で約1時間の折り返し時間があり、この間には、11時34分発の、通常の阿部野橋行き特急列車も走っているので、「乗り鉄目的」であれば、第1列車に全区間乗車して、吉野駅ですぐにとんぼ返りすることもできるのが嬉しいですね。

 

途中の停車駅は、他の特急列車と同じで尺度、高田市、橿原神宮前、飛鳥、壷阪山、吉野口、福神、下市口、六田、大和上市、吉野神宮です。

 

乗車には、特急料金(南大阪・吉野線区間内は全区間一律520円)に加えて、「青の交響曲」に乗るための「特別料金」の200円が必要で、乗車券に加えて720円の加算料金が必要です。

 

大阪阿部野橋~吉野の乗車券は990円ですが、近鉄では、期間限定ではありますが「1日1000円で関西エリアが乗り放題」の1day乗車券(大阪、奈良、京都版)、あるいは3000円で3日間、近鉄の全区間に乗車可能な「近鉄全線3日間フリーきっぷ」を取り扱っていることもあるので、こちらの企画切符を購入されたほうがお得な場合もあります。

(これらの切符を利用する場合でも、特急券類は別途購入が必要)

 

青の交響曲の車内の様子。特急券時は座席の種類に注意!

青の交響曲は3両編成で、1号車(阿部野橋側)と3号車(吉野川)が座席指定車、中間の2号車がビュッフェカーとなっているのが特徴です。

 

座席の種類は、「デラックス」、「サロン」、「ツイン」の3種類があって、「デラックス」は普通の1利用座席、「サロン」は4人がけのテーブル付きボックス席で、3名以上での予約が必要で、「ツイン」は「デラックス」が横2席になっている、2人用の座席です。

 

まずはこちらがデラックスシート。吉野行きでは進行方向左側、阿部野橋行きでは進行方向右側に位置しています。

 

次いでこちらがツインシート。テーブルは前の座席の背面に付いているものを利用します。

 

そしてこれがサロンシート。窓口でもオンラインでも、予約をする場合は「大人子ども合わせて3名以上」でないと申込みをすることができません。

 

そして、こちらが中間車のビュッフェカー。

吉野側にビュッフェカウンターがあり、阿部野橋側にテーブル席が10個ほど用意されていて、1人、2人、3人以上での利用ができるように、それぞれ区画が分かれています。

 

ビュッフェカウンターの営業は、始発駅出発直後からで、限定商品などは、始発駅を出てからそこまで時間が経たないうちに売り切れてしまう場合があります。下り列車の場合、京都や名古屋方面から橿原神宮前まで普通の特急で移動して、橿原神宮前から吉野行きに乗車される場合、商品によっては売り切れているかもしれないので、注意が必要です。

 

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大阪阿部野橋を定刻に出発。古市を過ぎたあたりでビュッフェを利用

「青の交響曲」に乗ったのは、2021年12月の平日。乗車数日前にチケットをオンラインで予約しましたが、年末の繁忙期前だからなのか空席も多いようでした。

大阪阿部野橋駅は、一番南側の6番乗り場が特急線用ホームとなっており、「青の交響曲」は、出発の15分ほど前には入線しているようでした。

 

2021年のダイヤ改正で、南大阪線・吉野線は日中の列車の運行形態が大きく代わり、阿部野橋~吉野と直通急行が大幅に廃止、代わりに、阿部野橋~橿原神宮前の区間急行と、橿原神宮前~吉野の各駅停車に運転区間が分断。

もともと、「吉野行き急行」は、吉野線内が各駅停車だったため、ダイヤ改正後に区間急行を利用する場合でも、所要時間は以前と大きく変わりませんが、やはり高田市~橿原神宮前の間の3駅に停車し、橿原神宮前での乗り換えが必要になったことから、「青の交響曲」をはじめとする特急列車のバリューは、以前より上がったと言えるのではないでしょうか。

 

デッキ近くには、奈良に縁のある雑誌などの紹介もされています。

 

車内の座席配置はこんな感じ。座席によっては、ヨーロッパのコンパートメント車のように、座席の向きが固定されていて変えられないのが、不便かもしれません。

 

これは車端部にある1人用のデラックス席で、大阪阿部野橋方面を向いて固定されている座席です。テーブルは広く、足下にも余裕があるものの、吉野行きに乗る場合はずっと反対向き、しかも窓に対して斜めの配置となっているので、あまり乗り心地は良くないかもしれません。

 

 

コート掛けは、窓ではなく座席部分に付いています。車窓を楽しむためなのでしょうが、ボックス席などではどうなっているのか気になりますね。

 

席に座って、反対側の座席のほうを見た写真です。座席の作りもさすが、余裕のある設計になっているのが嬉しいですね。

 

さて、阿部野橋を出発してからは当面の間、高架の上を進み、私がビュッフェに移動したのは古市を過ぎた当たり。

 

他のお客さんも何名か待っておられたのと、南大阪線はこの古市~尺度間が山越えの区間となるため列車の左右の揺れが激しく、ウェイターさんも食事や飲み物の用意に苦労されているようでした。

 

以下の写真は、ビュッフェで購入できる食事類のメニュー。メニューは座席のポケットに入れられており、事前にある程度選ぶことができます。

 

 

スイーツに加えてお酒、グッズ類の販売も豊富で、阿部野橋~吉野の1時間20分ほどの移動だと、味わうのが大変に感じますね。

 

私は、せっかくなので西吉野の柿を使ったスイーツに紅茶のセット(650円)を頼みました。

 

 

他にも、ケーキなどもありましたが、なかなかのお値段で…

 

グッズ類も豊富でした。

ネクタイピンは少し欲しいと思いましたが、「青の交響曲」のバッジ(?)の部分が大きすぎるように思ったのでスルー。もうちょっと小ぶりだとオシャレでよかったのですが…。

 

そうこうしているうちに、列車は吉野線に入っていきます。

 

この区間は近鉄の中でも屈指の、「特急の扱いが不遇」な区間で、全線単線であることや、山を避けてくねくねと吉野を目指すために、通過駅があるもののそこまで特急のスピードも出ず、同じ区間内を各駅停車で進む急行や普通列車と、10~15分程度の時間短縮しかできない区間となっています。

 

それでも、リクライニング付きクロスシートを利用できて確実に座ることもでき、橿原神宮前で京都方面との特急に時間に余裕を持って接続することもできるため、特急料金を払って利用する良さはある区間ではあると思いますが…。

 

そして最後は、吉野川の鉄橋を渡って対岸の吉野駅に到着。私は次の用事があるために、吉野駅の滞在6分で、折り返しの特急に乗って奈良に向かいましたが、普通の特急やさくらライナーでは味わうことのできない至高の時間を過ごすことができました。

まとめ

今回は、大阪阿部野橋~吉野間を1日2往復している観光特急「青の交響曲」の情報をまとめました。

 

南大阪線、吉野線はなかなか全区間を乗車するのが難しい路線かもしれませんが、全区間の距離が短いことから、特急料金も特別料金も安いのがメリットでもあります。

 

是非、企画切符などを上手く利用して、他の特急では味わえない幽玄の時間を過ごしていただければと思います。

 

 

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詳しくはこちらの記事にまとめました。

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近鉄特急といえば、今は「ひのとり」。基本的に名阪特急として使われていますが、他にも難波~近鉄奈良の間でも運転されており、こちらもお得に乗ることができる列車です。

【一日一往復】近鉄特急「ひのとり」にお得に乗れる区間がありました

 

「青の交響曲」にせっかく乗るのであれば、吉野ではなく、みたらい渓谷や洞川温泉に行ってみるのもいいかもしれません。

 

下市口から洞川温泉までのバスの切符も付いている、「洞川温泉・みたら渓谷散策きっぷ」については、こちらの記事でまとめています。

洞川温泉・みたらい渓谷散策きっぷを使う時の注意点と旅行の様子

 

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