ひかりレールスターの個室旅!乗れる列車や注意点をまとめて公開!
2024/04/01
ひかりレールスターとこだまに使われる、700系7000番台の8号車には、4人までで利用できる「個室」があります。
今でこそ、スペーシアやサフィール踊り子、しまかぜ・伊勢志摩ライナー、787系といった特急列車で個室は多く見られるようになりましたが、このレールスターが登場した2000年頃はまだ、個室が付いた列車は珍しかったことだと思います。
そして2023年現在、「ひかりレールスター」は上り1本の運転のみとなり、このレールスター個室を利用できる列車もわずかになってきました。
今回はそんな、レールスターの個室の利用について詳しくまとめてみました。
目次
レールスターの個室を利用する条件
レールスターの個室を使う条件は主に2つあり、「3人以上で利用する」ということと、「8号車が指定席のひかり・こだまでしか使えない」という点です。順に解説していきましょう。
個室の利用は3人以上で
レールスターの個室を利用するには、「3人以上」で予約をする必要があります。
以前は、スーツさんの動画でも説明されているように、1人または2人の利用でも、利用者分の乗車券と、3人分の指定席券を手配して乗車することができるようだったのですが、2022年4月の段階で、この方法は使えなくなっています。
私自身も、西日本の電話センター、及び大阪駅の窓口でダブルチェックしたのですが、「2人以下では利用できません」という回答を受けています。
ですので、申込みの際には、3人以上の乗車券と特急券を一度に申し込む必要があり、これを新幹線の有人改札で駅員さんに見せて、乗車人数を確認してホームに入る必要があります。
(個室券が自動改札に入らない長さになっているため)
個室を使える列車はわずか、下り3本、上り6本!
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そして、個室の利用条件の難しさには、人数と同じくらい、「列車の本数と区間が限られている」という点もあります。
2023年3月のダイヤ改正では、以下の合計5本の列車でのみ、レールスターの個室を利用することができます。
→2023年3月のダイヤ改正では、個室が使える700系レールスターの運用が絶滅間近となったのですが、翌年の2024年3月のダイヤ改正で、下り、上りともに運用が増加し、利便性は向上しました。
<下り>
・こだま845号 新大阪932 岡山1050 広島1208 新山口1258 博多1351
・こだま847号 新大阪1037 岡山1150 広島1308 新山口1358 博多1451
・こだま865号 新大阪1837 岡山1950 広島2108 新山口2158 博多2251
<上り>
・ひかり590号 新下関611 新山口627 広島712 岡山823
・こだま856号 博多1354 新山口1449 広島1538 岡山1709 新大阪1825
・こだま858号 博多1454 新山口1549 広島1638 岡山1809 新大阪1925
・こだま860号 博多1554 新山口1649 広島1738 岡山1909 新大阪2025
・こだま866号 博多1755 新山口1906 広島1957 岡山2109 新大阪2212
こだまは当然ながら各駅停車ですので、あらゆる駅間での発券が可能。唯一のひかりレールスターも、ほぼ各駅停車で一部通過駅があるだけですので、短距離の利用でなければほぼ全区間での個室利用が可能です。
運用の都合上、下り列車は新大阪午前発が多く、上り列車は、こだまは全て博多午後発となっており、乗車時間に制限が加わるのがやや不便と言えるでしょうか。
乗車券類の発券方法について
レールスターの個室を利用する際には、特に個室料金はかかりません。普通の乗車券と特急券の料金を人数分払えば発券できるのはありがたいですね。
また、実際に窓口で確認しましたが、1人だけ途中駅で降りて、残りの人が目的地まで引き続いて個室利用(2人以下になるときは普通の指定席に移動)ということも可能のようです。
例えば、新大阪から新山口までをこだま845号の個室を3人で利用する際に、1人だけ一駅手前の徳山で降りたい、という場合、新大阪から徳山までを個室で予約して、1人が下車、その後、徳山から新山口までを残りの2人が普通の指定席に席を移って移動、ということが可能である、ということです。
この場合、2人分の特急券は「新大阪→新山口」まで通しで発券され、徳山までを個室、新山口までを普通の座席に変更するような切符を発券してもらえます。
あまり使う場合はないかと思いますが、1人だけ地元で降りたい、という場合や、鉄道好きで集まって、一部区間だけ個室を使ってその前後は自由行動、という場合に使えるため、知っておいて損はないでしょう。
また、レールスターの個室は、インターネットでの発券(スマートEXやe5489)ではできないため、必ず駅の窓口で対応してもらう必要があります。
できれば、個室に乗る新幹線の駅で発券してもらうほうが、窓口の駅員さんも事情を分かっている可能性が多いので、スムーズに対応してもらえると思います。
加えて、長距離区間(新大阪~広島/新大阪~博多/岡山~博多、など)で利用する場合は、JR西日本の株主優待券を使う方がお得です。
レールスターの個室を株主優待券を使って購入する場合は、人数分の優待券が必要ですので、予め金券ショップなどで3枚または4枚分購入して、窓口で優待券に必要情報を記入して切符を購入しましょう。
通常料金の半額で乗車券、特急券を買えるので、距離が長くなればなるほどお得になります。
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【補足】レールスター個室にお得に乗れる唯一の方法
さて、実は、レールスターの個室にお得に乗れる方法は、株主優待券を使う以外にないのでは…?と、私自身も思っていたのですが………。
実は、唯一の裏技といっていい方法を発見しました。
それは、上でもチラッと紹介したJR西日本の予約サービスe5489限定で発売されている、こだま指定席きっぷを使う方法です。
この切符は、
・2名以上でこだまを使う
・前日までに切符の予約をする
という2つの条件を満たすことで購入ができる、こだまの特定の区間をお得に移動できる、乗車券と指定席券がセットになった切符です。
取扱い区間は、詳しくはこちらの案内に書かれているのですが、ざっくり言うと
・新大阪~広島の範囲
・岡山~新山口の範囲
・新尾道~博多の範囲
にある駅どうしを、出発駅と到着駅とすることで、この切符を買うことができます。
(ですので、例えば新大阪~新山口/小倉/博多、姫路~新山口/小倉/博多、岡山~小倉/博多、福山~小倉/博多、といった区間での発券はできません)
この切符は、「購入後は列車の変更、日付の変更、区間の変更が一切できない」という、厳しい制限が付いているのですが、唯一「同じ列車内の座席の変更ができない」という制限はありません。
これが抜け道となっているのかは分かりませんが、実際にJRの問い合わせセンターに確認したところ、
・もともと乗る予定のこだまレールスターの座席を3人以上で予約
・窓口で切符を発券してもらい、その場で座席を個室に変更
という2つの手続きを行うことで、通常の切符よりも安く、レールスターの個室を利用することができるのです。
ただし、この切符で利用できるのは、上に書いたこだま4列車、つまりこだま845、852、854、856号のみです。
この制限に気を付ければ、もともと個室を乗りたい列車の、普通の指定席をネットで予約してから、窓口で変更手続きをすることで個室利用に変えることができます。
(※ただし、もちろんですが個室が満室だと変更はできません)
私はこれまで、2回個室を利用したことがありますが、2回目はこの「こだま指定席きっぷ」を使って、安い値段で利用することができました。
実際に個室に乗ってみた
私は今回、新大阪~広島で個室を使いました。
テーブルは扉の前が折りたたみ式になっていて、個室から出入りするときには畳んで、中にいるときは広げて使います。
コンセントも2つあり、テーブルには照明もあります。
今でこそ、N700系では窓側/全ての座席にコンセントがありますが、このレールスターが登場したときは、車両の先端の座席にしかコンセントがなかったので、とても画期的なことだったと言えるでしょう。
個室は、完全に密閉されているわけではなく、上部に隙間があるので、大きな声でしゃべりすぎると声が車内に少し漏れてしまうかもしれません。
利用したのが午前中に新大阪を出て昼過ぎに広島に着くこだまだったので、酒盛りはできませんでしたが、午後発の列車であれば思う存分お酒も飲みたいと思えるような空間でした。
まとめ
今回は、あまり知られていない、そして利用機会も減ってしまった、レールスターの個室の予約方法や、乗れる列車についてまとめました。
特に、最低利用人数や運転されている列車については、ネットに古い情報が転がっていることが多いように思われますので、この記事を含めて、最新の情報を確認するようにしてください。
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