今回は、フリーランス翻訳者向けに、揃えるべきパソコンのスペックについて改めてまとめたいと思います。
これまでもこのブログでは、
これらの記事で、ノートパソコンとデスクトップパソコンのスペックなどについて詳しくまとめてきました。
が、これらの記事では、既に流通していないWindows 7を主に紹介する内容となっており、やや古い内容となっている感が否めません。
今回は新しい記事で改めて、「2021年版」として、フリーランス翻訳者に必要なパソコンについてまとめたいと思います。
パソコンは2台持ちで、メインをデスクトップ、サブをノートに
私がこのブログで昔パソコンの紹介記事を書いた際は、自身が海外で生活しながら仕事をし、年に数回帰国する、というライフスタイルをしていたため、「ノートパソコン2台持ちで、1台をメイン、1台を予備」という風に使い分けていました。
が、この記事を書いている2021年現在は、なかなか旅行に行くこともできず、基本的に部屋に籠もることが多くなりがちになっています。
私も、以前国内で引っ越しをした際にデスクトップパソコンを購入して、それ以前に使っていたノートパソコンを下取りで返却し、以前から予備機として使っていたノートパソコンをそのまま、予備機として使い続けることにしました。
既にノートパソコンをお持ちであれば、仕事の生産性を高めるためにデスクトップパソコンを導入して、普段の仕事ではそちらを使うようにしたほうがいいかと思います。
ノートパソコンはあくまで旅行や休暇の際に持っていくもので、仕事をがっつりするため、というよりは、メールの確認やブログの執筆など、軽作業・雑務を捌くための立ち位置で使い、デスクトップパソコンが不調になったときに代用できるものである必要があるかと思います。
で、相変わらずパソコンは、マウスコンピューターを使っての購入をお勧めします。
こちらの記事でも書いていますが、
市販のパソコンではスペックなど不十分な部分が多いので、専業翻訳者として必要な環境を構築するために、メモリやスロットを注文時にカスタマイズできる、マウスコンピューターが安心です(私もこれまで、5年ほど使い続けて、平均1年に1回、パソコンの買い換えや新規調達で利用しています)。
マウスコンピューターで買うときは、「余裕のあるスペックで、最小限の装備」に限定
マウスコンピューターでのパソコンの買い方は、以前に書いた
これらの記事でも詳述しているのですが、現在私がおすすめする方法は、「スペックに余裕のあるパソコンだけをマウスコンピューターで購入し、周辺機器は家電量販店で実物を見て別に購入する」というものです。
以前に書いた上の記事では、周辺機器の必要性についても合わせてまとめているのですが、先日初めてデスクトップパソコンを購入したときに感じたのは、周辺機器のバラエティと価格競争力は、家電量販店のほうが多くて強い、ということでした。
家電量販店でしたら実物を見ることができますし、デュアルディスプレイにする場合に必要なモニターアームも、重さや大きさ、可動域など、実物を見ながら選んだほうが、買い物の失敗の可能性が下がります。
マウスコンピューターの購入ページでは、ディスプレイの種類も必要最低限になっていて、何よりも細かいスペックなどをいちいち調べないといけないので、あまり効率のいい買い物ではありません。
家電量販店だとポイント10%還元などのサービスも受けられて、次回以降の買い物もお得になるので、LANケーブルやカメラ、オーディオステレオ、モニターなど、「パソコン本体以外の備品」は、家電量販店で購入するほうが賢いのではないか、と思います。
その上で、パソコン本体のメモリやHDDの数、容量などを、仕事をするにおいて十分なもので選ぶ、というのが大切です。
デスクトップパソコンのスペック
以前書いた記事と重複する内容もあるのですが、フリーランス翻訳者に必要なデスクトップパソコンのスペックは、以下のようなものでしょう。
・OS = Windows 10 64bit Pro(※翻訳支援ソフトであるTradosの推奨メモリ容量が8GB以上で、このメモリを備えるには64bit版でしかできません)
・オフィスソフト = ワード、エクセル、パワーポイント、Outlookが入っているOffice Home and Business 2019版(パワーポイントが入っていないとこれより安いものが買えますが、仕事柄パワーポイントの翻訳やパワーポイントを参照する機会があるので、パワーポイントは避けて通れないと思います)
・CPU = あまりこだわる必要はないと思いますが、Core i5かi7のどちらかがいいでしょう。これら2つのCPUはマルチタスク、マルチメディア対応で、動画編集などの作業にも余裕を持って対応できるもののようです。
翻訳の場合、私がそうなのですが、TradosとmemsourceとmemoQを同時に立ち上げて作業、という場合があるので、動画編集までとはいいませんが、CPUのスペックには余裕を持たせたほうがいいと思います。
参照記事(外部):CPUはどれがおすすめなのか?性能は使用目的に合ったものを
・メモリ = 16GB又は32GB(Tradosが動く最低の8BGだと足りません。最低16GBにして、動画編集をするといった場合は32GBにするのがいいです。数千円ちが違わないので、32GBにしておいて、宝の持ち腐れにはなるかもしれませんが損をすることはないでしょう。私は32GBにしました)
・SSD = 256GB又は512GB。各種ソフトを格納する場所で、256GBでも翻訳であれば問題ないと思います。私は512GBにして、プロパティを確認してみると「使用領域:81.5GB/空き領域:394GB」となっていました。256GBの場合、空き容量がこの半分になり、使用領域が半分程度になりますが、特に問題ないかと思います。
・内蔵HHD = 2TBか3TBのどちらかで十分だと思います。私は4TBにして、プロパティを確認してみると「使用領域:975GB/空き領域:2.68TB」となっていました。私はYouTubeで動画をたまに作る、ということをしていることもあってデータの保存容量を多めにしたのですが、翻訳業やそれに付随する執筆業に専念するのであれば、4TBも必要ないと思います。2TBでも十分だと思いますが、1TBだと心許ないと思います。
残りの、マウスやキーボード、モニターなどの周辺機器は、家電量販店で揃えましょう。
マウスとキーボードは、こちらの記事でおすすめのものを紹介しています。
ノートパソコンのスペック
ノートパソコンの場合、デスクトップパソコンほど大きなスペックを持つことは物理的に難しいので、どうしても妥協をする点が出てきてしまうと思います。
・筐体のサイズ = 13インチのものがあれば一番おすすめ。15インチは、家で使うにはほどよいのですが、持ち運ぶとなると重くてやや不便です。11インチはmacbookでおなじみのサイズですが、Win機だとどうしてもスペック的に物足りなくなるかな、と思います。私は昔使っていたのが15インチ、今使っているのが11インチですが、13インチでいいものが見つかっていません。
なお、当然ですが11インチと15インチだと、設定できるスペックにも差が出てきます。小さいサイズだとUSBポートの数が少ない、といった地味な部分でも力不足気味な部分があるので、できれば13インチか15インチのものを揃えるようにしましょう。
・OS、オフィスソフト、CPUはデスクトップパソコンと同じ
・メモリはどう頑張っても16GBにしかできないので、これ一択。
・SSDも256GBが限界。
・内蔵HHDも2TBが限界だったと思います。
今思うと、デスクトップパソコンを使う前はノートパソコンでよく仕事をしていたな、と我ながら思いますね。
まとめ
今回は、2021年版の翻訳者向けパソコン購入指南ということで、私のこれまでの経験を踏まえて、マウスコンピューターでの最適なパソコンの選び方をお伝えしました。
翻訳専業だと、辞書ソフトや複数の翻訳支援ソフトの同時立ち上げ・使用もザラではありません。仕事を2、3回すれば回収できる程度の費用でパソコンは購入できるので、ケチらずにきちんと投資をして、長い期間をかけてリターンを何倍にも増やしていきましょう。
スポンサードリンク
jiyuugatanookite.com
コメント