山陽網干から三河田原まで、私鉄だけで移動できる最長距離を旅行してみた②
※前編はこちら。
山陽網干から三河田原まで、私鉄だけで移動できる最長距離を旅行してみた①
私鉄「だけ」を乗り継いで移動できる最長距離は、兵庫県の山陽網干~愛知県の三河田原。そのルートで旅行する後半は、大阪難波駅から特急「ひのとり」に乗車することで始まります。
目次
①第4走者:特急「ひのとり」名古屋行き
10時44分に普通列車で難波に着いたときには、既に隣のホームに「ひのとり」は入線していました。2面3線のこぢんまりした敷地で多くの列車を捌く大阪難波駅では、出発の数分前に特急が入線してすぐに発車、ということも多いので、15分以上前に列車が入線していることには正直驚きました。
今回は、プレミアムシートではなくて、レギュラーシートを利用しました。プレミアムシートだと差額が900円で、新幹線のグランクラスのような座席を楽しめますが、そこまでの快適さは今回は必要ないと判断したためです(旅行費がかさむので、今後何度も利用する近鉄特急で今回あえてプレミアムシートを利用する必要もないと考えました)。
なお、プレミアムシートとレギュラーシートの乗り比べは、既に以前やっています。詳しいことを知りたい方は、こちらの記事をどうぞ。
特急ひのとりのプレミアムシートとレギュラーシートを乗り比べ!どうやって使い分けようか?
加えて、「ひのとり」に大阪難波~津・名古屋で乗ると、どうしても時間・お金共にかかってしまうので、短距離でプレミアムシートを体験したい!という方には、裏技的な使い方をこちらの記事で紹介しています。
【一日一往復】近鉄特急「ひのとり」にお得に乗れる区間がありました
さて、「ひのとり」は定刻どおり、11時に大阪難波を出発。30分程度で奈良県は桜井を超え、初瀬街道に沿って峠越えに向かいます。
近鉄で名古屋に向かうのは何度も経験しているので、今回もとくに目新しい発見はなし。ただ、大阪~名古屋を通しで乗ったのは恐らく今回が初めてで、難波~八木が30分以内、難波~津が1時間20分程度、という所要時間の短さには改めて驚きました。
奈良県、三重県も順調に通過して、定刻どおり13時5分に近鉄名古屋に到着。ここで40分程度の乗り継ぎ時間があります。
名古屋では名鉄の株主優待券の調達とお昼ご飯を済ます
名古屋からは名鉄に乗って豊橋に向かうわけですが、豊橋までは普通の乗車券よりも株主優待券のほうが安いので、これをまず調達します。
駅周辺にはいくつも金券ショップがあるのですが、事前に調べておいた「伊神切手社」というチェーン店が、エスカの中にあるようで、こちらを利用しました。
株主優待券は1枚850円で販売。帰りは、豊橋から岐阜まで名鉄で移動する予定だったので、そちらも合わせて買ったので合計で1700円。やはり安いですね。
チケット調達を済ませると、同じエスカ内にある「矢場とん」で遅めの昼食。わらじとんかつを単品で注文しました(ご飯をはじめとする糖質は、あまり取らないようにしているため)。
矢場とんは「ロースカツ」は単品で800円、「わらじとんかつ」は単品で1400円。何が違うのか最初は分かっていませんでしたが、「わらじとんかつ」はとんかつの量が2倍なので、こちらのほうが1枚(1グラム)当たりの価格は安くなるんですね。
キャベツはおかわり自由でしたが、乗車予定の名鉄特急の出発が迫っているため利用せず、急ぎ気味に名鉄名古屋駅に向かいました。
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②第5走者:名鉄・快速特急豊橋行き
名古屋からお世話になるのは、名鉄の快速特急豊橋行き。特急よりも速達になる種別で、名古屋~豊橋の所要時間は、JRの新快速も凌駕する、新幹線に次ぐ速達列車となっています。
※名古屋~豊橋間の名鉄のポジションについては、こちらの動画を参照。
名鉄の特急・快速特急は一部特別車となっていて「ミューチケット(360円)」を購入すると、近鉄特急のような座席指定席を利用することができます。
今回は当然ながら、乗車直前にこのミューチケットを買って特別車に乗車しました。360円という値段が良心的で、普段よく利用する近鉄特急の最安特急料金(520円)と比べてお得感が強いです。
快速特急は名鉄名古屋を出て金山、神宮前、知立、東岡崎と停車して、次は終点の豊橋です。13時48分に出発して、豊橋に着くのは14時37分。50分を切ってしまう速さですが、これは豊橋手前の、飯田線との共用区間での速度制限を加味してのもの。もし、豊橋まで独自路線を持つことができていれば、45分を切る所要時間が実現できていたかもしれません。
なお、特別車の内部はこんな感じ。
乗車率は20%ほどで、車内前方の窓側席が埋まっている程度でした。ただ、一番前は鉄道好きの子供がボックス席にして陣取っていましたね。360円でちょっと贅沢な旅行ができる名鉄は、何かとお得だなあ、と、関西出身の私なんかは思ってしまいます。
さて、14時37分に豊橋に着いたら、7分後に新豊橋を出発する、豊橋鉄道の各駅停車に乗車するために、小走りで移動します。
名鉄は豊橋駅を、飯田線ホームを間借りしている格好で、ICカードで名鉄~JRの乗り換えをする用の端末も用意されていたのですが、中部地方出身でも在住でもない私のような人間にとっては、初見殺しの感じがしました。
JRの改札まで行って株主優待券を投入して無事に駅の外に出ることができ、案内に沿って新豊橋駅を目指します。
小走りで移動して、3分ほどで新豊橋駅の改札内に入ることができました。
③第7列車:豊橋鉄道渥美線・普通三河田原行き
新豊橋駅は、豊橋駅の南側に所狭しとある駅で、1面2線のホームの横は豊橋駅構内になっていて、留置線が広がっていました。
特急「伊那路」用の373系も留置されていました。
豊橋鉄道渥美線は全列車普通列車で、全区間単線。3両編成の電車に揺られて、35分ほどで終点の三河田原に到着しました。
三河田原駅では、折り返しの列車に乗って豊橋に向かうため、滞在時間は10分もない程度。駅前で軽食でも買えれば、と思っていたのですが、コンビニが見当たらなかったので、仕方なく豊橋駅のコンビニを利用することにしました。
これで、朝8時30頃に兵庫県の山陽網干から出発した「私鉄だけを使って移動できる最長距離旅」は、無事終点までたどり着くことができました。
今回かかった旅行費はどれくらいだったのか?
最後に、今回の旅行でかかった交通費をまとめておきます。
・山陽網干~大阪難波(山陽電鉄、神戸高速鉄道、阪神電鉄) = 1390円(ICカード・普通運賃)
・大阪難波~近鉄名古屋(近鉄) = 1450円(株主優待券)/2130円(特急「ひのとり」レギュラーシート)
・名鉄名古屋~豊橋 = 850円(株主優待券)/360円(特別車ミューチケット)
・新豊橋~三河田原 = 520円(ICカード・普通運賃)
※合計:6700円(所要時間・約8時間)
※参考までに、姫路~豊橋を新幹線で移動すると、10220円(スマートEXの自由席)です。
時間こそかかりますが、特急列車にも2回乗って7000円もかからずに5府県をまたいで鉄道旅行ができるなんて、コスパは最強じゃないでしょうか。
是非、興味がある方は一度挑戦してみてもらえればと思います。
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