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大型書店徘徊のススメ

先日、オフの日に近隣の大都市まで出かけ、髪を切るついでに書店にも立ち寄ってきた。

私が住んでいるのは、関西圏ではあるが田舎のほうで、都市部に出るのに60~90分程度かかってしまう場所である。
普段はAmazonで本を調べて調達するのであるが、この時は何時ぶりだろうか、大型書店に行って買い物をしてきた。

 

その時に購入したのはこちらの五冊だった。

「半導体」の本は、この分野の勉強のための入門書として。ドライエッチング、レジスト周りは高分子材料を用いるので対応したことはあるのだが、より機械や電子プロパーの案件にも抵抗なく対応できるように、この世界の全体を眺めたいという意味合いが強かった。

 

「電子回路」は、半導体に付随するものとして購入。こちらも、新規分野への抵抗をなくしていく意味合いが強い。

 

「レオロジー」は、高分子材料の弾性試験や破断、剪断の話で関係があるので、より詳しく勉強しておきたい、というもの。

 

「民法案内」は、既に一冊持っているのだが、電子化用に購入した。既に所有しているものは赤線を引いたりしていて、電子化にするとノイズが入ってしまうのが嫌だった。

 

とまあ、30分くらいうろついて本を買ったのだが、「民法案内」以外の本は、ほぼ「成り行き」で購入した。こういうことは、必ずしもAmazonでできる芸当ではなく、今回は「書店活用のメリット」をまとめておきたい。

①様々な本を一目で視覚に入れることができる

ネットで購入するとなると、例えば「半導体」というテーマで調べようにしても、どんな本がどんな出版社、著者から出ているかを一目で確認することはほぼ不可能だ。どうしても、キーワード検索で絞った後に、上に表示される順番に一つずつ確認をしなければならない。

 

「この本が欲しい」という場合はAmazonのほうが手間が省けるが(タイトルを入れれば一発でヒットするため。書店だと探すのに時間がかかる)、「こんな感じの本をいろいろと見てみたい」という構想段階では、書店に足を運んで棚を実際に見てみるほうが、読んでみたい本なのかどうか、を短時間で比較して選択することができる。

②本のサイズや中身を確認できる

これまた当たり前だが、Amazonでは表紙と本の簡単な説明、そして購入者の評価を確認することしかできない。
加えて言うと、低い評価が集まっているからといって、必ずしも自分に合っていない、というわけでもないのだ。

そして、案外見落としているのが「本の幅」。Amazonでも寸法は書かれてあるが、定規があってもおおよそのイメージしか掴むことができない。実際に届いた本を手にして「思った以上に厚い」「思った以上に小さい」ということもなきにしもあらず、だ。

(私の場合、ファイマン物理学やアトキンス「物理化学」等は全てAmazonで購入したのだが、本棚の高さを超えていたので本棚の上(一番上の棚の、その上)に置いている。特に問題はないのだが、どうやら重みで上板が反ってきているようで、あまりこういうのが好きでない。

 

それよりは、書店で本を手にすることにより、重さも大きさも幅(ページ数)も、全て体感することができる。

そして、実際に著者の言葉、目次、コンテンツを確認できるのも強みである。前書きと目次にざっと目を通して、引っかかるものがあれば購入するなど、「感覚的な判断」を行いやすい。

③分野ごとのまとまりで本を横断的に確認できる

①と重複する部分もあるが、例えば「民法」であれば「法律系」の棚に、半導体であれば「電気・電子・機械」の棚にあろうことは、だいたい想像ができる。

その棚を見ていると、他にどんな内容の本が同じ棚にあるのか、隣の棚はどんな分野なのか…という風に、体系的かつ横断的に本を確認して、物色することも可能だ。そこで気になる本は、合わせて購入してもよい。

私が、書店を利用する利点として考えているのは以上の三点である。

 

 

なお、足を運ぶのであれば、大阪であれば梅田の紀伊國屋書店(阪急駅前とグランフロント内にそれぞれある)や、神戸だとセンター街のジュンク堂といった、大型の書店が良い。大型書店であれば品揃えも豊富で、分野横断、分野内での本の比較も一層充実したものとなる。

 

(個人的には、三宮センター街のジュンク堂が好きなのだが、これは専門書が置かれてある五階の本棚が背丈より10cmほど高く、まさに「本に囲まれている」環境となってエネルギー準位が上がるからだ。)

普段、首都圏や都市圏の周辺部に住んでいる方であれば、月に一回程度程度訪れてみてまとめ買いをしてみる、というのも良いだろう。

 

ところで、私が将来やってみたいことの一つに、大型書店で店員さんを呼んで、本棚の一角からもう一角までの本を全て購入する、というものがある。

先日の徘徊時にも、以下の本は全て欲しいと思ってしまったのだが…

さすがに、今の部屋のスペースの問題で断念してしまった。

今後、立花隆の猫ビルのように、もっと充実した仕事環境を整えてもいきたいと思っている。

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