前に更新した記事「人生40年、まともな職にも就かず勉強もしてこなかった人に、特許翻訳は無理です」が、思いの外読まれているようなんですけれど、今回はこれに関係する話をしようかなと思いましてね。
今は「10日間メール講座」に生まれ変わったメルマガですが、去年までは、質問があれば逐一、その読者にはできる範囲で回答をしていました。で、その中で、上に書いたような「まともな仕事経験もない40代無職」の人間が、なぜかメールを下さったわけですね。
これまで、色んな方からメールをもらってきましたが、普通は「別の分野の翻訳から特許翻訳にシフトしようかと思っている」「別の収入源の確保のために、特許翻訳を考えている」というような方からのメールばかりでした。というか、さすがに翻訳経験ゼロ、知財関連業務ゼロから特許翻訳の仕事はできないと思うので、そういう方からの相談が多くなるのは、分かるんですよ。
でも、時々こういう「エラー」が起こって、身の程知らずな方からのメールが来るわけですね。
とは言え、これも仕事の1つなので、僕も普通に対応していたわけです。
ただ、メルマガに返事をして、個別対応の返信が発行者から来るっていうのは初めての体験だったようで、それに有頂天になってしまったようで(苦笑)、ここぞとばかりに色んな質問が送られるようになりました。
身の程知らずな奴だな、くらいに思いながら対応していたんですが、どうやっても埒があかないので、一度Skypeでコンサル受けませんか、ということにしたんです。
だって、「まともに仕事が続いた経験もない40代無職」の人が、「特許翻訳で場所と時間に囚われることなく仕事ができるようになって、世界を飛び回りたい」と言っておられるわけですから。実現したら面白いじゃないですか(笑)
こういうストーリーが実現したら面白いなあ、と思ったので、そういうオファーを投げてみたわけです。
そして、実際にコンサルを初めてみたわけですよ。
最初は、職歴書を作ってもらいつつ、これまでにどんな仕事をしてきたのか、ということも合わせて整理してもらいました。
が、その内容を見ていると、とてもじゃないですが「翻訳フリーランス」にはなれそうにもないな、と。
職歴書の内容とかを見たんですが、人事・採用の仕事をしたことがない僕でも、「こりゃ応募段階で不採用だわな」とパッと分かる内容でした。
なので、それらのやり取りをする中で、軌道修正をすることにしたわけです。
具体的に言うと、不要品転売の仕事から入って、まずは転売で稼ぎましょう、ということにしました。
手元にある不要品を全部調べて、写真を撮って送ってもらって、ヤフオクのアカウントを作って、全部出品してもらって、売りさばけたものを全部配送してもらって、粗利を計算してもらいました。
まあ、それなりの収入にはなった記憶があります。
ただ、Skypeコンサルをしていて思ったのは、「本気度が足りない」ってことでしたね。
人間、本当に追い込まれたら「火事場の馬鹿力」じゃありませんが、なりふり構わず行動すると思うんですよね。
だって、特許翻訳の勉強を始めたときの僕が、そうでしたから。
でも不思議、コンサルで「あれして下さい、これして下さい」と言っても、ペースが遅い。
無職で1日使える時間があって、親から仕送りをもらっているような状態で「それ?」って思うくらいの鈍さでした。
しかも、共有される内容でこちらが分からないことがあって確認をしたら、なぜかウダウダご託を並べて言い訳をする。
他には、調査内容が甘くて時間をロスっているケースも結構ありました。数百円払えば解決できる問題だったのに、それができないから週末またいで、口座の開設(紐付けだったかな?)が3日くらい遅れて、時間ロスる、みたいなパターンでした。
今だから正直に言えますが、Skypeコンサルを始めた最初のほうで「こりゃ無理だわ」と、思ったんですよね。
というのも、コンサルしながら、相手が「本気で自分の人生変えよう」という姿勢が見えてこないし、相手からの質問もない。
最低限「これだけやって下さい」とはこちらから伝えていたものの、それをやったら終わり、という典型的な「できないサラリーマン根性」でしたね。
これから独立してやっていこう、っていうのに、それはないなと。
が、一応期限は設定しているのでそれまでは続けたわけですよ。
こっちの勉強にもなる、って理由もありましたけど。
で、コンサル終了の日。
こちらからは、引き続きコンサルを受けてレベルアップしていくのであればこれくらいの料金、1人でやっていくなら、こういうサイトから転売について学んで、自力で取り組んで行って下さい、ということを伝えて一旦終了にします、ということで伝えました。
相手の回答は「自力でやります、頑張ります」ということだったので、その時点でコンサルは終了したわけですが…。
それから数ヶ月後、その人のヤフオクアカウントを見に行っても、以降の落札履歴はゼロ。
あれ、どうしちゃったのかな。
あれだけ「場所に囚われずに自由に暮らしたい」とか言っておきながら、カメラ転売すら続けられないの?
あのときは正直びっくりしましたけど、よく考えてみると、世の中の98%の人間ってこんな感じなんだろうなあ、と今は思うんですよね。
「あれがしたい、これが欲しい」と、口からは一丁前に出てくるのに、いざとなったら自分は一切行動しない。
別に、不要品をかき集めて売りさばいて、その軍資金を元に更に別の品物を購入しまくって更に転売して利益を出す、っていうのは、難しいことではないと思うんですけどね。
でも、それ「すら」できないわけじゃないですか。
まあ人生変えるのは無理だわな、と思います。
というか、人生40年間底辺で生き続けてから「一発逆転」できるなら、僕だってそれまで遊びほうけますよ。当たり前じゃないですか。
これは、僕の社会勉強不足というのもあるんですけど、この歳まで生きてきて思うのは、「世の中には思った以上に情報弱者が多いんだな」ということです。一応それなりの大学に進んで、それまでもそこそこの進学校に通っていて勉強をしていて、大学時代もその後も、志の高い人たちが周りに多くいた環境で過ごしてきたので、「そういう環境が当たり前」だと思っていたのですが、大学を卒業して約7年、独立して約6年、色んな世の中を見てきて、ようやく「当時の環境は普通でもなんでもなくて、ある意味特殊だった」と、ようやく気づくことになりました。
そういう意味では、このSkypeコンサルも僕にとっては無駄なものではなかったわけですけれどね(笑)
しかし、言われたことすらまともにできないのに「自由になりたい」とか口に出してほざいている人って、今までどんな人生歩んできたのかとても気になります。
だって、「こういう人生を送りたい」って考えて口にするのって、言わば「自分との約束」なわけです。
それすら守れない人が、フリーランスとして人との約束守れますか、って話ですよ。もちろん守れませんよね。
それを言うと、なぜあの人が、「僕のような自由な人生に憧れて」メルマガに登録してきたのかも、今となってはよく分からないわけです。だって、あのメルマガの入口はこの特許翻訳ブログと一部のKindle本にしか設置していなくて、しかもそれらのコンテンツでは「自由キラキラ」みたいな見せ方は一切しておらず、メルマガの内容もまた然り、なんですから。
もしかして読解力なかったんですかね。でもそれじゃ翻訳業は無理ですよね(笑)
で、メルマガの配信スタンドや配信方法を今年からガラッと変えたのも、ああいう「エラー」が混じってくる可能性を究極的に下げるため、というのが一番の目的です。
僕のなかでは「フリーランスは会社員より楽」といった言説は全く信じられない内容で、フリーランスを続けるなら人一倍の努力と勉強を続けていかないとダメ、と思っているんですが、案外そのことが分かっていない方もおられるようでして。
メルマガで何回も伝えているのに伝わっていないようで、自分の伝え方が悪いのかな、とも思って、大々的に変えるようにした、というわけですね。
というわけで、本当に歯を食いしばってフリーランスとして人並み以上の収入を得て、QOLの高い人生を送っていく、そのためには勉強と自己研鑽を惜しまない、という方は、まずは「特許翻訳10日間無料メール講座」から勉強して頂ければと思います。
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