サイトアイコン 或る特許翻訳者の書斎

翻訳詐欺講座の元凶は、レバレッジのオッサンですよ

Moraine Lake in Banff National Park - Canada

「英語ができなくてもプロの翻訳者になれる」という触れ込みで、界隈に甚大な被害をもたらした翻訳詐欺講座の主催者が、数年間消息不明になった後、突如顔を現して、また同様の詐欺講座を始めるんじゃないか、という動きが出ているようで、ここ最近話題になっているようですね。

 

その翻訳講座では、CVの水増しや、トライアル課題の(クローズドでの)共有が行われていた、との話が、事実として認められているようですが………

 

あの手法、もともとは、レバレッジのオッサンがやっていたことなんですよ。

 

私もこの件に関しては墓場まで持っていこうかと思っていたのですが、どうもそれはいけないような気がしまして。

 

ここで、書けるだけのことを書こうと思います。

 

レバレッジ講座でのCV水増し・トライアル共有はいつ頃行われていたか

これはですね、私がこの講座を受講していた、2014年~2015年頃に、日常的に見られていました。

 

CV水増しについては、講座の動画で、何度も言われいたんですよね。「何の実績もない人間がトライアルに受かって、プロとして仕事をするには、それくらいしないとトライアルを受けさせてもらえない」みたいなことを。

 

受講生の中で、他の職務経験がある(例えば、製造現場で働いている、製薬業界で働いている、などの)人が、履歴書に、特許翻訳者になる動機づけを強調して書く、ということも推奨はされていましたが、これとは別に、キャリア未経験の人間が、業務委託の書類審査を突破するために、「自分で特許を(勉強のために)訳した場合でも、CVに盛り込んで、実績のようの見せろ!」と、口酸っぱく言われていました。

 

また、トライアルの、クローズド空間(受講生のみがアクセスできるサーバー内)での共有も、2015年頃まで常態的に行われていました。

 

受講生のトライアル訳文を、「トライアル課題文原文」(=トライアルをしている企業の企業秘密)と合わせて、動画に収録してクローズドで公開することで、「敗因分析」をしていました。

 

ただ、この「敗因分析」も、当初は管理人が訳文を作る、ということをしていたのですが、「それだと受講生の力が付かない」ということで(?)、自分で訳文を作らずに、「こう考える」みたいな、抽象論の話に移っていったと思います。

 

ですが、そのような移行期でも、「トライアル課題文をクローズドで共有する」ということは、引き続き行われていたように思います。今思うと、「受講生の力が…」というのも方便で、「自分がラクをして儲けたい」という下心ありきのものだったのかもしれませんね。

 

レバレッジのオッサンと浅野正憲の関係

ネットを見る限り、この両者の関係について厳密に書かれた内容が見当たらないので、これも冥土の土産として(?)、ここに記しておくことにします。

 

もともと、浅野は、私も受講生当時に面識があったのですが、まあまあヤバいヤツだなって思っていたんですよね。

 

それが、講座で紹介されていた、和佐大輔さんのセミナーに参加したときのこと。

 

少し話を補足しておくと、当時まで、受講生同士で会うことなんかなかったんですが、管理人が「受講生同士で会えば?」みたいなことを言って、それが発端で(?)、何人かの受講生と会うことになったんですよね(他の受講生の名誉のために書いておきますが、本当に素晴らしい受講生の方ばかりです)。

 

で、その和佐さんのセミナーでの話なんですが、私は、こういうセミナーに限らず、大学での大講義室での講義なども、基本的に前のほうの座席に座って聴講することが普通だったんです。

 

その時は、浅野も隣に座ってそのセミナーを聞いていたんですけどね。

 

浅野は、そのセミナーで、腕突っ伏して寝てたんですよ(笑)

 

すごくないですか?

 

大講義室でもない、小さなセミナールームでの、和佐さん(別に、稼いだ額の多寡で貴賤を付けるわけではないですが、めちゃくちゃ稼いでる人)が、(良心的な価格で開催したセミナー)で、自分のノウハウや考えを惜しみなく出してくれているのに、それを、机に突っ伏して一言も話聞いてない。

 

こいつヤバいなって思いましたよ。冗談抜きで。

 

その辺りからだったでしょうか。浅野は、講座内でも変なヤツ扱いされていくんですよね。

 

具体的に言うと、浅野は、「翻訳で稼ぎたい」んじゃなくて、「とにかく金を稼ぎたい」という考えの持ち主でした。

 

なので、私含めて、何人かリアルであった受講生同士の情報交換のサイト(Chatworkだったかな?)とかでも、「自分のレートのほうが高い、自分は優秀。レートの低いヤツは雑魚」みたいな考えを持って、他の受講生をバカにしていたんですよ。

 

私もバカにされてる側の人間だったかな。もう覚えていませんが(笑)

 

で、講座内で言われていた、そこそこ条件が良い、という噂の会社(実はこれも、管理人が良い条件で仕事をしていた、ってだけの話で、私が受講していた時期はもう時代も変わっていて、どれほど当てにしていい情報なのかは分かりませんでしたが)に、浅野は良い条件で受かったんですよね。

 

で、それで調子に乗ったのか、その会社と仕事をするんですが、翻訳のクオリティが低くて、1ヶ月くらいで切られてしまうんです。

 

そこで、浅野が管理人に泣きついたんですよね。「自分の翻訳の何が悪かったのか」と。

 

そのやりとりについても、講座の動画にされていたので見たんですが、端的に言うと、管理人からは「こんな低レベルの訳文を作っていたら、切られて当たり前」のようなことを言われたんですよね。

 

その辺りから、管理人も、浅野は面倒な受講生と認識していて、なんとか上手く切りたい、という風に思っていたはずです(浅野が講座を去った後で、講座ビデオで「ああいう変なヤツを入れ込まないために、何百ページにもわたる講座案内を出しているのに…」と、まるで自分に責任がないような言い方で述懐していました)。

 

ただ、それでも泣きついてきた浅野に対して、管理人が何をアドバイスしたかと言うと、「お前は翻訳では食っていけないから、ネットビジネスをやれ」みたいなことだったんですよね。

 

これも講座の動画に残っています。

 

で、その辺りで浅野はレバレッジを去るんですが、その数年後に、皆さんご存じのとおりの状況が訪れるわけで。

 

私の考えだと、紛れもなく、この一連のトラブルの発端は、レバレッジのオッサンにありますよ(これと言うと、他の優秀な受講生・卒業生の顔に泥を塗ることになるので、複雑な心境なのですが)。

 

レバレッジのオッサンは他にもやばいことをやっていた

これは、かつて受講生で、内情を知っているからこそ言えることなのですが、レバレッジのオッサンは、クローズドな講座動画で、色々とヤバいことを言っていました。

 

その一連の内容については、かつてお試しコースを受講された、こちらのブログ(のアーカイブ)に一通りまとめられいるのですが、

「配信ビデオ内等での著作物使用」や私は購入していない「翻訳メモリ(二次的著作物)の販売」も含めレバレッジ特許翻訳講座全体に言えることですが、特に他人の著作物を商用使用(他人の著作物を複製・譲渡・公衆送信可能化して集客・マネタイズ)しているわけですから、引用の全要件を満たさないデジタルコンテンツの使用については各著作権者から正式に許諾を得ており問題がないものであることをどこかにきちんと明記していただきたい(多少断片化されていても著作物の引用元は容易に特定できます)。

Google画像検索で出てくる画像データも2ちゃんねるの投稿文も著作物フリーではありません。知的財産法・民法その他の法律に関わる立場(講師)であればこそ特に留意いただきたいところです(★参考:著作権法著作権侵害不法行為に基づく損害賠償(民法709条以下)特許電子図書館利用上のご案内「Copyright protection for
Translation Memories」
サンライズ:ファンの皆様へ)。

また、事情をあまりご存じない受講生の方々に対して、事実と異なる知的財産部・弁理士批判(知財部は技術者の姥捨て山だとか、DBをたたいたり営業の電話をしているだけだとか、独立開業できない弁理士は云々とか)を垂れ流すのはぜひ止めていただきたい。

もし仮にそういう例外的な特殊事例があったとしてもそれを一般化して吹聴するのは公平ではありません。事実優秀な方はたくさんいらっしゃいます。知的財産部・特許事務所は特許翻訳者にとってソースクライアントに当たる重要な存在ですからなおさら余計なバイアスは不要です。

匿名を盾にした同業他社・講師批判や低俗なあおりも同様です。

機械翻訳の技術が今後ますます発展していく中、特許翻訳業界に携わる人々が共存共栄できるよう互いを尊重し技術を磨き合うべきでしょう。マネタイズ優先でルールをなおざりにすると後で必ずしっぺ返しが来ます。そうなると、受講生にも不利益が及びかねません。

このアーカイブにまとめられいるその通りで首肯しかないわけですが、とにかく、同業者(翻訳会社や弁理士)をディスる言説が、(少なくとも、私が卒業する頃までの講座動画では)一定以上の割合で見られていたのは事実です。

↑ちなみに、このブログを書かれた方は、弁理士の方です(つまり、弁理士の方が、日英翻訳を参考にならないか、という動機で、レバレッジを受講されていたようです)。私も弁理士試験を何年も後に受けて、著作権法などを囓って、この記事で書かれていることが理解出来ました。

 

まあ、端的に言うと、このレバレッジのオッサンが相手にしたかったのは、「知的財産法のことをよく分かっていない人達」だった、ということですね。

 

そもそも、管理人自身が、この辺りの法律を良く分かっていなかった説はあります。なんと言っても、特許翻訳講座なのに、結局「民法」は取り扱うのに「特許法」については取り上げることなく、ネットビジネスやLLMの世界に言ってしまわれましたからね。

 

あれだけ「特許翻訳に自分が知っていることを全て出すまでは、この講座は終えられない」と豪語していたのに、日本の特許法も、米国特許法も、MPEPもFaberも取り上げることなく、特許翻訳ネタを終えてしまったのは、やっぱり根っこが「そういう」人間だったんだな、という理解で良いかと思います。

 

今はどのような状況になっているのか分かりませんが、私が受講していた当時ですら、この管理人は、「現役翻訳者」を退いて数年以上の年月が経っていて、業界の実情を知らないまま、自分の言いたいことを言っていた感じは、正直見受けられました。

 

余談ではありますが、当時ひどいなと思ったのは、Trados 2009のタグエディター(?)がなくなって、Trados 2011(2014?)から、左右対訳のセグメント表示になったのですが、その最新版ソフトを導入することもなく、「自分が使っていたタグエディターは便利だった。今はもうないから、自分で読み替えて習得すること」って解説していましたからね。弁理士試験の予備校講師ですら(と言うとアレですが)最新の条文改正を毎年キャッチアップして、試験に備えているのに、その講座よりも高額な受講料を払っている受講生に対して「後は自分でやれ」は、講師として(というか、根本的に人間として)終わっているな、とは思ったのは事実です。

 

レバレッジのオッサンはいつオワコンになったのか?

ヤバいこと、ではありませんが、レバレッジの講座が微妙だな、と思ったのは、インターネットに接続して(クラウド上で)ストリーミング視聴をすることが一般的になった時代においても、講座動画をローカルにDLしないと見られない、時代錯誤も甚だしいシステムを採用していることですね。

 

私が弁理士試験の勉強をしてみた2021年だと、そのオンライン講座ですら、オンラインで視聴するタイプだったんですが、多分、未だにレバレッジでは、ローカル保存して動画を見るシステムなんでしょう。

 

これ、動画を後で見直せる、っていうのはメリットとしてあると思うんですが、正直な話、動画のタイトルだけ見てどんな内容が取り扱われるのか分からないですし、ジジイの与太話に付き合うほどこっちは時間ねーんだよ、って思いますね。

 

おまけに、動画の中にアノテーションもない&動画で何を学べるか、ということも明示されていないので、とにかく時間が無駄に…。挙げ句の果てに、4000本以上(?)動画を章立てすることなく、「自分で必要な動画を判断すること」って、無責任な放任主義ですからね。

 

これ、講座受講中は「自分に必要なものかどうかは自分で判断しろ」って建前で説明されていましたけど、要するに講座提供側がズボラしたい、っていう本心があるんだと思いますよ。

レバレッジのオッサンはいつオワコンになったのか?②

あと、これは個人的に「レバレッジと関わらないほうがいいな」と思った時がありまして。

それは、2018年の3月頃に、卒業生限定の無料コンサルがあったんですよ。

 

現状を共有して、これからどういう方針でやっていくかとかについてのコンサルを特別にします、という。

 

そのときに、自分も色々と悩んでいたので、利用してみたんですけどね。

 

まあ、そのコンサル内容がひどかった(笑)

 

「コンサル」というのは表だけで、実際は1時間、こちらがまとめた疑問点や相談内容を元に、管理人が一方的に話しまくるだけ(笑)。

 

しかも、その「コンサル」で提案されたのが、「音声メルマガをすればいいんじゃないか?」ってことでして。

 

「え?」って思いましたね。何それ?って感じで。

 

自分がコンサルを受けた限りだと、到底、管理人が「相手の悩みを真剣に考えている」とは思えなかったですし、率直にいうと「ヒマな爺さんの話し相手(話の聞き手)」をさせられている、としか思わなかったんです。

 

このときに、「ああ、これに相談してもダメだな」と思って、関わらないようにすることにしたんですよね。

 

あとこの管理人、Facebookで無言で友だち申請してきましたし(当時は、管理人の本当の名前も出していなかったので、申請来ても誰だか分からなかった)、そもそも受講していた当時も、自分は経験がないのに「Kindle出版無料コンサル」とか、「ブログアフィリエイト無料コンサル」とかをしていましたからね。

 

講座の動画にも撮っていましたけど、結局は「他のブログとかを見て自分で考えろ」って。笑

 

じゃあお前の存在価値なんやねん、って思いましたね。

 

無料で、やったこともないくせにテキトーなこと言うなよ、と。笑

 

ほんと、あのレバレッジのオッサンから浅野が「生まれ出る」のは、何の違和感もないですし、むしろ、他にああいうのが生まれなかったのが奇跡的だと思えるくらい、他の受講生・卒業生が優秀でまともだったんだな、とつくづく感じました。

レバレッジのオッサンはいつオワコンになったのか?③

長くなってきたのですが、もう少しお付き合いください。

 

浅野の話ともう一度繋げますとね。

 

浅野が話題になった頃だったと思いますが、レバレッジの講座(の、公式HP)は、大幅にリニューアルしているんですよね。

 

WayBackMachineで、簡単に調べてみただけですが。

 

とても「クリーン」なHP(今と同じもの)に変わっているんです。

 

恐らくですが、浅野と無関係であることを強調したかったんでしょうね。

 

そして、恐らくこちらも、同じ時期だと思うんですが。

 

レバレッジのオッサンの、Twitterの本アカが、完全匿名化しているんですよね。

 

今、「レバレッジ特許翻訳講座」と調べて出てくるのは、

https://x.com/leveragetokkyo

なんですけれど。

これより前に長いこと存在した、レバレッジのオッサンの本アカ

https://x.com/yokenwokikouka/

これが、「レバレッジ関係のキーワードで検索しても全くヒットしない」ようになっているんですよね。

(アカウントIDを知っている人にしか調べられない状態)

 

しかも、以前はフォロー5000、フォロワー2000とかだったのが、レバレッジのアカウントだということが分からないようにするために、フォローを大幅に減らして、フォロー1500、フォロワー2000とかになっています。

 

しかも、これだけフォロワーがいるのに、ツイートのインプレッションが二桁台という(笑)

 

レバレッジの講座であれだけ、「ネットビジネス」について教えていたのに、自身のアカウントはこのザマですよ。

 

そしてそして。

レバレッジの講座のHPを見てみると、運営法人は「株式会社ライズねっと」って書かれているんですけどね。

 

法人番号検索サイトで調べてみると、この法人、既に清算されて存在しないんですよね…。

株式会社ライズねっとの情報

 

住所も同じなので、間違いなくこの会社が、管理人が代表を務める会社でした。

 

清算をした理由としては、もう法人として運営する必要がない(事業規模の縮小や、「終活」を見据えたムーブ)というのが実際のところでしょうが、流石に、清算済の法人情報を、堂々と講座HPに掲載するのは、ビジネス倫理を疑ってしまいますね(CV水増しやトライアル共有の時点から、倫理なんて一ミリもなかった、というのが実際のところでしょうが)。

 

まとめ

まあ、今回はいつも以上に、言いたいことを言った記事になりました。

私は、レバレッジの受講時から、この講座主催者のやっていることには多く疑問を持っていたので、今、業界全体が「浅野叩き」に終始しているのは、違うんじゃないかと思っています。

 

もう、既に「過ぎたるは及ばざるがごとし」なのかもしれませんが、今の業界をこのような惨状にした元凶は、レバレッジのオッサンであるということは、誰1人忘れてはならないことだと言えるでしょう。

スポンサードリンク
jiyuugatanookite.com

モバイルバージョンを終了