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東海交通事業城北線に、勝川から枇杷島まで乗ってみた

前回の記事で色んなネタ要素を説明した、東海交通事業城北線。

名古屋の珍鉄道・東海交通事業城北線!そのネタ要素を徹底解説

 

今回は、そんな城北線の乗車レポートです。

 

2020年の2月に、勝川から枇杷島までを乗り通しました。

 

目次

まずは中央線の勝川駅を目指す

城北線を完乗するには、起点となる勝川駅か枇杷島駅に行く必要があります。

 

名古屋からだと、東海道線で一駅の枇杷島駅に行くほうがもちろん早いのですが、私は城北線に乗る前に、名古屋市内の地下鉄沿線で予定があったため、枇杷島駅ではなく勝川駅に向かうことにしました。

 

前の予定のあった駅(栄駅)から勝川駅まではいくつかの経路があったのですが、完全孤立路線である名鉄瀬戸線に乗って大曽根まで向かい、そこから二駅、中央線を利用する経路を使いました。

運賃だけを見ると、地下鉄で千種駅まで行って中央線に乗り換えるほうが20円ほど安かったのですが、瀬戸線もなかなか乗れないということで、こちらを選びました。

 

 

大曽根から乗った、快速の高蔵寺行きです。

 

城北線は日中、1時間に1本の運転。時間があるので勝川駅で撮影に明け暮れる

実は、もともと栄駅から勝川駅までは、ギリギリの接続で城北線に間に合う可能性がありました。

 

が、中央線の勝川駅に到着してから城北線勝川駅に行くまでに、7分ほど所要時間がかかることを失念。

 

もともと私が乗ろうとしていた城北線の列車が15時18分発で、当初の予定では15時14分に中央線勝川駅に到着する列車に乗る予定でした。が、4分ではダッシュしても間に合わないかもしれませんし、何より初めて訪れる場所なので、この接続は大曽根駅にいる段階で諦めました。

 

代わりに、勝川で1本後の城北線(16時6分発)に乗ることに決めて、50分ほどある待ち時間を使って、勝川駅周辺の、城北線にまつわる施設を見て回ることにしました。

 

まずは、こちらが中央線の勝川駅にある、城北線用のホーム(基盤)。これは中津川方面を向いて撮影しました。

 

こちらは、名古屋方面を向いて撮影。

ホームの有効長は8両ほどありますが、将来城北線との接続ができたとしても、果たしてそれだけ長い列車がこのホームに入線することはあるのでしょうか。

 

こちらは、列車に乗っているとき、勝川駅に入線する手前で撮影した写真。ここにはレール用の基盤がまだ造られていないようです。

 

これは、中津川方面のホームの端から見た景色。もともと、勝川~高蔵寺間は、「瀬戸線」の開通を見据えて複々線となるよう用地買収もされていたようですが、実現可能性が低いということから、現在走っている中央線の用地以外は売却されてしまったようです。

 

勝川駅のホームを降りて、城北線の勝川駅を目指します。

 

「城北線のりかえ」の文字が見られます。

 

中央線の勝川駅に改札は1つ、出口が北口と南口の2つあって、城北線に乗るには北口を出て左折します。

 

道なりに進んでいけば、適所適所で案内が出ているので、初めての方でも特に困りません。

もう少し歩いたら、城北線の勝川駅です。

城北線勝川駅に向かうまでにある基盤。この間のスペースが、本来であれば城北線の乗り入れに使われます。

 

城北線勝川駅の入り口に着きました。城北線用の基盤が少し下がっているのが、右手に分かるかと思います。

乗車までまだまだ時間があるので、駅入り口周辺の写真をいくつか。

 

一応、城北線用の空間はキープされているんですが、地上には自転車置き場がありますし、現在使われている「仮」の勝川駅は中央線のレールとほぼ同じ高さにあるので、この「遺構」はどう使うのでしょうか…。あまり、前向きな話はできないんじゃないかと思います、実際のところは。

 

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城北線勝川駅の様子

城北線の勝川駅は、1面1線の簡素な高架駅。しかも、この駅の手前まで城北線は複線なのに、この駅の到着手間で単線になるんですよね。

 

駅の出入り口は東口(JR駅方面)と西口の2つがありますが、利用者の多くは東側を使っているようでした。

 

東口の、地上部分です。

 

こういう階段を上って…

行き止まりの路線の横に作られている歩道を歩いて、ホームを目指します。

 

なお、行き止まりの部分には朝夕のラッシュ時に用いられる2本目の気動車が留置されていました。日中は1台がピストン運転をしているので、複線であるにもかかわらず一切列車のすれ違いがないという、とても不思議な路線ですね。

 

東口の地上部分にあった、各種案内です。

これらの制度のうち、重要なものについては後で説明します。

 

これが、城北線勝川駅のホームの様子。単線非電化の高架終端駅というのは、他にどれくらいあるんでしょう。阿佐海岸鉄道の甲浦駅くらいしか思い浮かびません。

これは西口の階段。エレベータもないので、足腰の弱い方や車いすの方は、使うのが難しそうな駅です…。

 

16時06分の10分ほど前?に、枇杷島方面から折り返しとなる列車がやってきました。駅の手前で複線から単線に切り替わる珍スポットもしっかりと収まっています。

 

 

城北線列車に乗ったら、必ず整理券を取ろう

さて、これからようやく城北線に乗車………となるわけですが、注意して起きたいのは、乗車時に整理券を必ず取ることです。

 

城北線には自動改札も券売機もないので、列車から降りるときに運転士さんに、整理券と運賃を支払う必要があります

 

このときに、整理券を持っていないと、一番遠い駅からの運賃を請求される可能性もあります。

 

城北線の列車は、必ず後ろ乗り前降りとなっていますので、列車に乗ったときに整理券を取るようにしましょう。

 

整理券の機械はこれ。勝川駅の場合、列車が到着して折り返しの準備をしている間に、枇杷島方面の整理券発券機からも、整理券を入手することは可能です。

 

これが整理券。

 

なお、運賃精算は駅に到着後、この

 

精算箱に入れます。

 

勝川駅を出発。高架複線を走る奇妙な単行気動車

列車は定刻通りに勝川駅を出発。駅員さんがいないこともあり、出発直前に運転士さんが、乗り遅れそうなお客さんがいないかどうかを確認していたのが印象に残りました。

 

列車は比良駅の少し先まで、進行方向右手に東名阪自動車道と併走しながら走ります。昔、この高速道路を何度も走ったことがありますが、フェンスが立っていることもあり、真横にこの城北線が走っていることは全然知りませんでした。

 

途中味美、比良と停車し、高架を延々と走り続けます。私は前面展望を見ていたので途中駅での乗車客の数は分かりませんが、降車客はそれぞれ5名ほどいました。

 

これが比良駅。

ここを過ぎると、高速道路とは離れて小田井駅に向かいます。

 

小田井駅を過ぎると、車窓にはなにやら不思議な風景が。

なぜか、下り線(勝川方面)と上り線(枇杷島方面)が分岐して、下り線だけ高度を上げて、尾張星の宮駅手前で再度同じ高さに合流する、という経路になっています。

実はこの区間、もともと「瀬戸線」の貨物短絡線が、貨物ターミナルのある稲沢方面に分岐するように設計されていた場所で、下り線の高度が上がるのは、その下を稲沢方面行きの線路がくぐるためだったようです。

 

結局、令和の時代になってもこの稲沢延伸は実現しておらず、片方の線路だけ高度を上げてまさ下げる、という珍風景を見ながら枇杷島まで進んでいくことになります。

 

尾張星の宮を出てしばらくすると終点枇杷島

清洲城に最も近い(らしい)尾張星の宮駅を出ると、まもなく城北線は東海道線をまたいで、終点の枇杷島に到着です。

 

城北線は区間内で、名鉄小牧線や名古屋地下鉄鶴舞線、名鉄犬山線の上をまたぎますが、東海道線の上をまたぐのもなんとも言えないネタ要素がありますね。逆であれば特に問題ありませんが…。

 

枇杷島駅から東海道線に乗り継ぐ場合は精算に注意!

終点の枇杷島駅に到着すると、この駅で下車する人と、東海道線に乗り換えて更に目的地まで進む人に分かれます。

 

ここで注意しないといけないことは、枇杷島が最終目的地でも、東海道線に乗り換える場合でも、必ず城北線区間内の運賃精算は枇杷島駅で列車から降りるときにする必要ということです。

 

というのが、勝川駅のホームに貼ってあった

ここにも本当は、書かれているのですが…、一読するだけだと分かりづらいように感じたんですよね。

 

この記載内容は、

①城北線内の運賃は降車時に支払う

(①を踏まえた上で)

②枇杷島駅で降りる場合は、降車証明書を受け取ってそのままJR改札を出る

③JR線に乗り換えるときは、降車証明書を受け取った上で、到着駅でJR線の運賃を支払う

というものです。

 

が、私は、枇杷島で東海道線に乗り換えた場合、「最終目的地の駅で、城北線の運賃を含む全区間の運賃を支払う」ものだと勘違いしてしまいまして。

 

枇杷島駅に到着して、他の人が降りるのを待ってから、降車証明書

これを手にして車外に出ようとしたら、「お金払って下さい!」と言われました。

 

危うくキセル乗車になってしまうところでした。今後気を付けますが、このシステムが馴染みのないものだったので、初めて城北線に乗る方だと、間違えてしまうのかな、とも思います。

 

城北線の1日フリーパス

最後に半分余談になってしまいますが、城北線では、土日祝日に利用できる「城北線ホリデーフリーきっぷ」の販売がされています。

 

1日乗車券で、料金はおとな740円、こども370円。枇杷島~勝川の片道運賃は、おとな450円、こども230円なので、この区間を一往復するだけでも160円(おとな)安上がりになります。

 

平日に使うことはできませんが、週末に写真撮影や、城北線の沿線訪問、あるいは直接接続はしていませんが、名鉄小牧線、犬山線、そして名古屋地下鉄鶴舞線など、他の鉄道も合わせて乗ってみたいときに、お得な乗車券になるはずです。

 

なお、販売は小田井にある本社、あるいは乗車時に運転手から購入することになります。遠方から乗りつぶしなどで訪れる鉄オタの方にとっては、事実上、運転手から買う方法一択でしょう。

 

まとめ

今回は、城北線の全区間踏破に関する内容でした。鉄道好きにはたまらないポイントが数多くあるこの路線、乗ること自体は難しくはないので、名古屋近郊を訪れた際は是非、利用してみてはいかがでしょうか。

 

なお、城北線のネタ要素については、こちらの記事で詳しく解説をしています。

名古屋の珍鉄道・東海交通事業城北線!そのネタ要素を徹底解説

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