2018年4月から5月にかけて、突如YouTube界で話題になったのが、YouTuberスーツとステハゲの煽り合戦(?)でした。今では沈静化されているのですが、今一度そのいきさつと意義を、ここでまとめておきたいと思います。
目次
YouTuberスーツとステハゲとは
今回登場するのは、どちらも「ぼっち系YouTuber」という異名を取る、スーツさんとステハゲさん。スーツさんは、このブログでも何度か紹介しているように「鉄道系YouTuber」として、日本各地を鉄道旅行しながら、裏では「ぼっち大学生」というキャラで、普段の大学生活の様子を面白おかしくコンテンツにしています。
※スーツさんについては、以下の記事で詳しく説明しています。
鉄道系YouTuberの第一人者・スーツって何者?多彩な才能を使ってブレイク間近?
一方、同じくステハゲさんは、どちらかと言うと「煽り」を取り入れてどんどんと周辺の野原を燃やし続けている、キレキレ系のYouTuber。2人とも大学生ですが、ステハゲさんは2014年に大東文化大学スポーツ科学科に入学した後中退、2015年にイギリスのLiverpool John Moores Universityに入学するも、今度はわずか1日で中退。そして2016年からは中央大学に入学して在籍を続けている、という、少し複雑な経歴をお持ちです。
この記事では、私が贔屓しているスーツさんの側に立って話を進めていきますが、この2人、お互いに「ぼっち系」という同じ方向性は持っていながらも、まずコラボすることはないだろうと考えられていました。
というのも、スーツさんは常々、YouTubeで「格下YouTuberとコラボする価値はない」というスタンスをはっきりと打ち出しており、スーツさんの大学の先輩である「ゆきりぬ」さんはもちろん、いわゆる有名YouTuberのヒカキンさんやKAZUYA Channelさんすらも「さん付け」をせずに呼び捨てし、スーツさんはずっと独自路線を貫いてきたのです。
ですから、スーツさんはコラボしても、鉄道系のブルジョワ動画などにとどまるだろう、とは長い間、多くの視聴者が心の底でなんとなく思っていたことなのです。
しかし、そんなスーツさんが2018年4月16日に、突如ステハゲさんを煽っているように見受けられる動画を投稿します。
①スーツさんの宣戦布告(2018年4月16日)
突如、スーツさんの日常チャンネル「背広(スーツ)」で、「【中央大学】ステハゲチャンネル面白すぎwwwwwwwwwwwwwwww」という動画がアップされたのです。
この動画では、スーツさんが明らかに(ネタとして)ステハゲさんのぼっちキャラをいじくり回していて、界隈でもすぐに話題となり、翌日の4月17日に、ステハゲさんが対抗動画を投稿します。
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②ステハゲさんがすぐさま対抗の意思表示(2018年4月17日)
こちらが、スーツさんの宣戦布告を受け止めて、はっきりと意思表示を表したステハゲさんの動画。いつものスタンスで、炎上気味の激しい、切れ味鋭い発言を次々にしています。
いきなり2人の間のボルテージが上がり、これからどうなるのか…と2人のファンはそれぞれ思ったと思います。さて、そんなステハゲさんの動画に対して、スーツさんが予想を上回るリアクションをしてきました。
③同日(2018年4月17日)、同じ場所から撮影した動画をスーツさんが投稿
なんと、スーツさんはステハゲさんの動画を見ただけで、その動画の撮影地を特定。時間帯こそ違えど、同じ場所から同じアングルで、ステハゲさんを煽る動画を撮影してしまったのです。
普段、ここまであからさまな煽り芸を見せないスーツさんですから、この動画は明らかに「ネタ」であることは分かります。そして、動画の中でスーツさんは、「映像の後ろに移っている鉄道を見て場所が分かった」と、コナンドイル顔負けの発言。
この後、ステハゲさんの反応を待たずにスーツさんが続けて仕掛けて行きます。
④ついにステハゲさんの元在籍大学に乗り込む(4月18日)
この煽り合戦が続いている2018年、ステハゲさんの在籍大学は中央大学ですが、スーツさんは彼の以前の在籍大学・大東文化大学に乗り込んで悠々と動画を撮影。
大東文化大学は完全に流れ弾に当たってしまったことになって、見ている側としては辛いものもあるのですが、とにかくこの戦いではスーツさんが積極的に攻勢を仕掛けて、それに対してステハゲさんがなんとか対抗、という構図が当面の間続きます。
⑤翌4月19日にステハゲさんが反抗
その翌日、怒りの閾値を超えたのか、ステハゲさんがこれまた「ラブコール」とも捉えられかねない動画を投稿します。
「喧嘩するほど仲が良い」という言葉もあるように、もはやこれは、スーツさんの「ラブコール」にステハゲさんが完全に乗っかった構図になっているのですが、動画のコメント欄を見ると「愛の表現が下手すぎ」と、煽っているのか愛を感じているのかよく分からない動画になっている、という辛辣なコメントもあるようです(笑)
ともかく、エスカレートするスーツさんの仕掛けに、ステハゲさんが更に油を注いでいくという図式に変わりはありません。
そしてついに翌日、スーツさんが更なるミッションに取りかかります
⑥ついに中央大学にスーツさん現る(4月20日)
なんと、大東文化大学に乗り込んだその2日後には、ステハゲさんの現ホームグラウンド・中央大学に単身で乗り込んでいったのです。
ここでは、中央大商学部に在籍している学生の方にキャンパスを案内してもらったようですが、ここまでくると、もはや煽りではなく単純な、しかし熱烈なラブコール。動画のタイトルにも「ステハゲ先生」と付いてしまっているように、ライバルという関係から、スーツさんが少し腰を低くしてポジショニングを変えたことが伝わってきます。
そして同じ日には、スーツさんが自らを「ステハゲチルドレン1号」と名乗って、中央大学構内で歌を歌う、という動画も投稿されました。
この動画では、「スーツ(衣類)」が代名詞のスーツさんが私服を着ていることもあって、ただ事ではないことが視聴者の間でも話題になる始末。更にこの動画の説明欄には「こちらから動画を出すのはこれで最後になります」という、意味深な一言も。
スーツさんの突然の宣戦布告に始まった一連のやりとりは、スーツさんから一方的に幕を閉じて終了、と思われたのですが、さすがにこれに黙っていられるほど、ステハゲさんも神ではありません(というか、神はどちらかと言えばスーツさん)。
実は、この一連のやり取りが終わった後、スーツさんの熱狂的な支持者(=スーツ信者)が、勝手にステハゲさんの写真などを使って「コラ画像」を作ってインターネットに広まってしまい、それに対して苦言を呈する、ということをステハゲさんがしました。
これはあくまで注意喚起の趣旨の動画だったのですが、結局有象無象が入り乱れているネットの世界では殆ど効果は見られませんでした。
⑦方法を変えてスーツさんが再度絡まりに!
さて、このステハゲさんからの最後の抵抗動画(?)で、この2人の戦いの火は消えたと思われたのですが、数日後に投稿したステハゲさんの動画に、なんとスーツさんが直々にコメントを残す、ということが起こりました。
それがこちらの動画です。
この動画のコメント欄を見ると、一番上にスーツさんの
「私の祖母(専業主婦)も見ているそうです」
というコメントが。
もともと、スーツさんのご家族もスーツさんの動画は見られているようなのですが、今回のステハゲさんとの一連のやりとりがきっかけで、ステハゲさんの動画も見られるようになった、というわけですね。
このコメントがきっかけで、直接的なトラブルが起こった、ということはなかったのですが、さすがにスーツさんの策略に踊らされ続けたステハゲさんも、黙ってはいません。月が変わった5月に、ステハゲさんの動画で、スーツさんの「上位互換」として「スーテ」が登場します。
⑧「スーテ」による鉄道動画が投稿(5月9日)
まあ、上位互換というか、タイトルでは「スーツの師匠」という説明になっていまして、多摩都市モノレールの鉄道動画となっているのですが、ここでステハゲさん、鉄道動画の撮影クオリティがほぼないことを露呈してしまいます。再生回数も、「教え子」のスーツさんと同程度に落ち着いてしまいました。
この動画に対しても、スーツさんから直接何らかの絡みはなかったのですが、なんと同日の5月9日に、スーツさんから再度「ラブコール」と思われる動画が投稿されます。
⑨大学の授業中にステハゲの音声を流してしまうことを曝露(5月9日)
なんとなんと、スーツさんが授業中に、ステハゲさんの音声(動画)をタブレットで再生してしまうという大失態を犯してしまったことがカミングアウトされます。
もはや、どこまでが故意でどこからが過失なのかすらよく分かりませんが(笑)、1つ伝わるのは、スーツさんがステハゲさんとのやりとりを楽しみにしている、ということでしょう(笑)
ただ、この直後、話が思わぬ方向に進んで行ってしまいます。なんと、ステハゲさんが在籍中の中央大学の公式Twitterアカウントから、ブロックされてしまったのです。
⑩ステハゲさんが動画で涙の激白(5月12日)
詳しい経緯はここでは省きますが、ステハゲさんが中央大学のTwitterから一方的にブロックされてしまいました。
これに関して、スーツさんの動きが注目されていたのですが、なんと同日、すぐにステハゲさんを「擁護」する動画が投稿されました。
⑪スーツさんのステハゲさんフォロー(5月12日)
これは一体、愛ゆえのサポートなのかなんなのか、もはや見ているこちらまで分からなくなってしまうのですが、ここでスーツさんは、持ち前の明晰性を存分に発揮して、ステハゲさんの擁護を精一杯しました。
ただ、ステハゲさんは、半分「ネタになればYouTubeの再生回数が増える」という思惑もあり、その後数日にわたって、中央大学とのやりとりを動画にしながら生活をしていたのですが、これに対してはスーツさんから「神のストップ」が入りました。
結局この動画で述べられている忠告も空しく、ステハゲさんは中央大学と徹底抗戦する構えを見せ、スーツさんも見切りを付けたのか、5月17日に「ステハゲとの今後について」という動画をアップ、これにて、この2人の戦いは思わぬ形で終了、ということになりました。
この動画では冒頭で「ステハゲさんねる」という壮絶な言い間違いをしているスーツさんですが(笑)この後、少しだけお互いを意識していると思われる動画が投稿された後、2人とも別の道を歩む、ということになりました。
まとめ:中央大学とのいざこざがなければ、もっと続いていたのかも
スーツさんとステハゲさんの壮絶な戦いを、ギュッとまとめて説明してきたわけですが、最後が思いがけない形での幕切れとなってしまったのは、スーツさんにしてもステハゲさんにしても、そしてお二方のファンからしても、残念無念であったに違いありません。
他のYouTuberとのコラボは滅多に見せないスーツさん(※ステハゲさんとのやりとりについては「コラボ」であることは本人は否定しています)が、ここまで愛を惜しみなく伝えたステハゲさん。2人の間には、憎しみや対立を超えて分かち合える何かがあったはずでしょうが、思わぬ形で壊れてしまった、という結末になってしまいました。
今後の2人の活躍には目が離せない一方で、このやりとりの続きを見てみたかった、と思うファンも多いはず。今後、またどこかで、2人のやりとりを再び見られるときがくることを一ファンとして願ってやみません。
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