海外での盗難の手口(ケーススタディ)
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海外旅行に行った際、殆どの方がトラブルに遭ったことがあるのではないでしょうか?海外でのトラブルは、盗難/スリや病気、ロストバゲージ、ATMでのスキミング等、本当に沢山ありますよね。

 

そんな中でも、特に気をつけたいのはなんと言っても「盗難/スリ」。そして、海外で遭遇するトラブルの中でも群を抜いて多いのが、この盗難/スリと言えるでしょう。

 

そして、僕も盗難にはこれまでに2回遭ったことがあります。今回は、あくまで僕のケースですが、どのように盗難に遭ったかをまとめますので、参考にして頂ければと思います。

 

目次

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ケース1:駅に停車中の列車内でカバンを盗まれる

僕が初めて海外で経験した盗難は、よりによってポーランド国内。

これは、今だからこそ笑い話にできることですが、当時は本当に生きて日本に帰れないと思ったほどにシリアスなトラブルでした。

 

時は2010年の冬(確か3月に入った頃)。

この時僕は大学生で、春休みを利用してポーランドにボランティア活動のプログラムに参加していました。

当時のステイ先は、バルト海沿岸の「コシャリン」という街で、ワルシャワからは列車で8時間ほどかかる辺鄙な土地。この時は、週に何日かプロジェクトに関わって生活をする以外は自由時間だったのですが、途中で丸一週間プロジェクトがなかった期間があり、この休みを利用して、僕はポーランド旅行に出かけました。

 

この時僕が目指したのが、ポーランドの南のクラクフ。ここで世界遺産を幾つか見て、アウシュビッツにも足を運んで「さあ、後はステイ先に帰るだけだ」となりました。

 

そして、僕がトラブルに遭ったのは、旅が終わる少し前だったのです。

 

当時は今ほど、ポーランドの交通網も整っておらず、当時は初ポーランドだったのでこの国の情報もほぼ知らないので、クラクフを出発する夜行列車に乗って、ステイ先まで一晩移動して帰る、という方法を取りました。(お金もそんなにないので、宿代をケチりたいという思いもありました)

 

僕が乗車する列車は、クラクフ中央駅を午後6時に出発する便。そして、「宿代をケチる」とか言っておきつつ、移動時間も長いので簡易寝台列車を使って、横になれる座席を利用しました(移動時間が12時間以上あったので)。

 

悲劇は、列車が出発する直前に起こりました。

 

ポーランドの列車は、今でこそ電車も多いし、日本の新幹線のように座席車も多くなってきていますが、まだまだ基本は「コンパートメント車両」、即ち個室(相部屋)です。(昼間しか動かない列車でもコンパートメントがメインで、8人くらいと相席になることが多いです)。

 

僕はこの時、出発前の列車に乗って、自分の個室を確認して椅子に腰掛けていました。

当時は、リュックサックとボディバックを持ってきていました。リュックには衣類を主に入れていて、これは良かったんですが、この時の1つのミスが、「ボディバックに貴重品をほぼ全て入れていた」こと。

それまで、パスポートは首からかけるパスポート入れにしまっていたのですが、1週間くらい旅をしていると、当時は冬ということもあって、重ね着して歩いていると汗をかいてしまって、あまり気分が良くなかったんですよね。なので、パスポート入れも「めんどくさいから」と、ポーチにしまっていました。他には、クレジットカードやキャッシュカード、音楽プレーヤー等(あとは、「旅の指さし会話帳」)も全てそこに詰め込んでいたのですが、これが間違いでした。

 

僕は車内で出発を待っていたのですが、この時にカバンも重いので、リュックもボディバックも下ろして隣の座席に置いていました。

 

すると、相部屋の人が入ってきたんですよね。

 

そして、ご丁寧にも僕のリュックを、窓側にある網棚に乗せてくれたんです。

 

「いや~、親切な人もいるもんだ~」

 

 

と思って、ふと隣の座席に目をやると、

 

 

さっきまであったボディバックが見当たらない……

 

 

この時は、本当に血の気が引きました。

コンパートメントの中を探しても見つかりません。

 

「カバンを盗まれた……」

いや、別にカバンを盗まれること自体しょうが無いかもしれないんですが、如何せん僕の貴重品がほぼ全て、ここに入っていたので、これは本当にまずいことになったぞ、と…。

とりあえず、同じ車両の他のコンパートメントの乗客に「パスポートが入ったカバンが盗まれました」と英語で言ったんですが、英語がほぼ通じず分かってもらえず。ただ、何人か英語が話せる若者が居たので、その人達の力を借りて、車掌に、盗難に遭ったことを伝えました。その後、警察も合流。

 

この時は、「こちらで盗難届を出さないといけないから、今日はこの列車に乗らずにクラクフに泊まりなさい」ということで、僕だけ列車を降りてクラクフに残ることに。結局列車は何十分か遅れて出発したんですが、「パスポートがないと帰れない」ということで、本当にこの時は、日本に帰れないかなあ、と思っていました。

 

なお、このトラブルで盗難に遭ったものは以下の通りでした。
・パスポート
・国際キャッシュカード(シティバンク)
・クレジットカード(確か三井住友カード)
・音楽プレーヤー(ウォークマン)
・コンタクトレンズ(ハード)
・旅の指さし会話帳

平たく言うと、盗難に遭ったらいけないものをほぼ盗られてしまった、ということです。幸い、現金は列車の出発前に幾らか降ろしておいたので、それを使って当面の間はしのげましたが、あれがなかったら恐らく詰んでいたと思います(あとは、この時はポーランドに2ヶ月いたのですが、この盗難に遭った日に泊まったホステルで、唯一の日本人(計3人)に会って、食事をご馳走して頂いたりお金を貸して頂いたりして、なんとか乗り切ることができました。)

 

まとめ:典型的な「列車内での盗難パターン」

このケースは、後で知りましたが、典型的な「列車内での盗難のパターン」のようです。停車中の列車に同乗者のふりをして2人ひと組で乗車して、1人がカバンを網棚に乗せて獲物の目を釣っている間に、もう一方が貴重品が入っているであろう別のカバンを盗む、ということのようです。

 

ケース2:地下鉄乗車中にコンパクトデジカメを盗まれる

これは、舞台が変わってフランスのパリで起こりました。ただ、今でも自分にとっては不可解な出来事になっているのですが…。

 

2012年の春に僕は大学を卒業したのですが、この春休みを利用して、ヨーロッパを6週間かけて旅していました。フィンランドのヘルシンキからフランスのパリまで、途中の計画は一切無し。もともと「オーロラを見たいなあ」(2012年はオーロラの当たり年と言われていた)と思っていて、その計画を立てていたんですが「どうせなら他の国も回ろう」と思って、卒論発表から卒業式までの期間でどれくらい時間が使えるかを考えて、出来るだけ長い時間をかけて、旅をしていました。

 

そして、トラブルは最終目的地のパリで起こりました。

この時は、日本人の友人でパリに留学している子がいたので、その子と会うのにパリの地下鉄を使って移動していました。そして、使っていた路線はスリの常習犯が居ることで有名な「1号線」。

 

この時の旅のスタイルは、バックパックを後ろに担いでボディバックを前にたすき掛けする、というスタイル。ポーランドで経験したトラブルから、「貴重品は絶対に前側に持つ」、そして「貴重品が入ったカバンはむやみに肌身から話さない」という方法を勉強していたので、これで盗難は防げるはず、と思っていました。

 

当時旅で使ってたカメラはコンパクトデジカメで、6週間の旅の記録は全てここに詰めていました(もちろん、オーロラも撮影できました)。そのカメラを、自分の目の前にあるボディバックに入れていたわけです。

 

地下鉄に乗っている最中は、乗客が多いのが少し不快でしたが、特に盗難をするような人は見当たらないので、めちゃくちゃ気を張って乗車していたというわけではありませんでした。

 

そして、目的の駅に着いて友達に会うために地上に出たときに写真を撮ろうと思ってボディバックを開けようとしたら……

 

カバンの口がぽっかりと開いて、あるはずのカメラがありません。

 

……この時は、本当に何が起こったのか分かりませんでした。どこで盗られたのか?それに、カバンは自分の胸元にあって目線の真下にあるので確認できるにも関わらず、なんでパクられたのか? 本当にパクられたの? 今当時のことを思い返しながら書いていますが、やっぱり不可解なんですよね…。

 

ただ、カメラを盗られたことは間違いなく、同時に6週間分のいろんな写真(2000枚以上)も、自分の預かり知らぬ所に行ってしまいました。

 

この時のショックは相当でした。カメラは別にいいけど、写真がないのは本当に辛かった。

 

結局、この時は合流した友人に助けてもらって、パリの日本大使館に行って盗難届を出して、帰国しました(盗難に遭ったのが、帰国の2~3日前)。

保険を使って保険金は払ってもらいましたが、貴重な貴重な写真を全て失ったショックは今でも忘れません。

 

まとめ:カバンを前掛けしているだけだと不十分

この時の教訓は、「カバンを前にするだけだと意味が無い」ということです。あんな白昼に、堂々と自分の前掛けカバンからカメラを盗られた僕が言うので間違いありません。この時の失敗から、今ではできる限り、リュックには安全ピンや南京錠を掛けて「すぐには盗られない」スタイルで海外には出向いています。

 

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まとめ:様々なケーススタディを蓄積しよう

いかがだったでしょうか。僕がこれまでに経験した盗難は、この2つです。2012年以降は幸いにも、盗難には遭っていません。

ただ、もちろん盗難には他にも様々なケースがあります。ここに書いてある情報だけではなく、ガイドブックに書かれてある様々なケースも参照して「どんなパターンがあるか」をできる限り理解しておきましょう。そして、それらのパターンにはまるような行動をできる限りしないように、常に注意して海外旅行(留学なども含む)をして下さい。

 

改めて、トラブルに遭ったときの対処法や被害を最小限に留める方法も更新していきます。

 

 

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