リビウエクスプレスに乗車してリビウを目指す(クラクフ~リビウ)
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今回は、リビウエクスプレスに乗ってクラクフからリビウまで移動した時の旅行記です。

 

リビウはかつてポーランド領でもあり、一時期はハプスブルク帝国の支配下にあったことから、現在はウクライナですがキエフや東側とは異なる雰囲気を醸し出している場所。ポーランドとの関わりも強いので、ポーランドに旅行や長期滞在で来た場合には1度訪れてみたい場所です。

 

目次

リビウエクスプレスとは?

リビウエクスプレスは、ワルシャワとヴロツワフからクラクフを経由してリビウを結ぶ夜行列車。詳しくは以下の記事をご覧下さい(チケットの予約方法についても以下の記事でまとめています)。

ポーランド~ウクライナを鉄道で移動するには?(リビウエクスプレス編)

 

なお、リンク先の記事のダイヤは季節によって異なるので、最新情報はPKPのサイトや主要駅で確認をして下さい。僕が利用したのは2017年7月下旬でしたが、クラクフ出発は21時43分でした。

 

リビウエクスプレスに乗車する

僕が利用したのは、クラクフ中央駅からリビウ駅まで。クラクフ中央駅を21時43分に出発した後、日付が超えてから国境を越えて、翌日の7時15分にリビウ駅に到着する、というダイヤでした。

列車は定刻より少し遅れて、中央駅の2番線ホームに入線。ポーランド国鉄の客車が5両くらい繋がった後に、1両だけウクライナ国鉄の車両が連結されています。

国境を越えるのはこのウクライナ車両(寝台個室)だけで、ポーランド国鉄の車両は国境手前のプシェミシル駅で切り離されます(国内移動のお客は、ポーランド国鉄の座席車に席が割り振られます)。

 

なお、この列車はヴロツワフからやってきた車両のようで、ワルシャワからやってきた車両は、一旦別のホームに入線してから(?)このホームの後ろ側に連結されたと思います。あるいは、ワルシャワから利用する場合はクラクフで乗り換えないといけないのかもしれません(列車が入線してからすぐに車内に入ったので、確認できませんでした)。

車内の通路はこんな感じ。豪華な絨毯が敷かれています。

国際列車定番の時刻表。これはシベリア鉄道を使って北京~ワルシャワを移動した時も各列車に付いていました。

 

個室はツーリストの3人用。下段中段上段の3つが分かれていて、下段が一番勝手がいいでしょうか。僕は下段でした(上段は窓が見えません)。

ベッド(兼座席)とリネン類。

こちらは上段。ベッドメークを自分たちでしないといけないのが大変です。

出入り口の上にあった、空調などのボタン。客車の外観はいまいちですが、中のクオリティは高いです。

ベッドの反対側には簡易クローゼットも。

 

なお、個室は一応男女別みたいなんですが、なぜか僕が使った個室にはペルー人の男性とウクライナ人の女性がいました。カップルで利用するならまだしも、こういうところ案外いい加減なのかも知れません。

国際列車・バスで恒例の無料ドリンク。微炭酸のミネラルウォーターでした。

 

なお、食堂車は恐らくないので、飲み物と軽食は持ち込んだほうがベターです。とは言っても、乗車時間もそれほど長くないので、クラクフ~リビウの乗車なら、乗車前に歯磨きも済ませておくのがいいかもしれません。

 

客車にトイレはありますが使いませんでした。そこまできれいではないと思うので、歯磨きや洗顔はし辛いかもですね。

 

深夜の国境審査

クラクフから国境のプシェミシルまでは約3時間半。途中タルヌフ(ザリピエへの入口)やジェシュフ(ポドカルパチェ県の県庁)を通過しますが、思った以上に列車のスピードが速く、あっという間に国境に到着します。

なお、国境審査は客車の台車交換と出国審査、入国審査で3時間くらいかかり、この時間帯が午前2時~5時くらい(ポーランド時間)なので、この間はあまり眠れません。可能であれば国境審査前に仮眠を取っておくのがいいでしょう。

 

国境審査は、プシェミシルに着いてここまでの乗客を全員降ろした後、まずは台車交換です(ポーランドとウクライナとでは線路幅が違うため)。

客車が前後に何度も動いて、ジャッキに固定されて上下に移動し、台車交換の際にカナヅチで台車周りとトンカン叩く音もモロに聞こえるので、この作業の1時間くらいは見事に眠れません。

 

なお、台車交換はポーランドにやってくるときに利用したシベリア鉄道の、中国~モンゴル国境で経験しているので、詳しい話を知りたい方は以下の記事をご覧下さい。

シベリア鉄道でユーラシア大陸横断(4)~中国モンゴル国境(中国側:二連)

 

この後、別のホームに客車が引っ張られて、ここで出国審査です。

 

審査そのものは特に問題ありませんでした。僕はワーホリビザを持っていましたが「ポーランドで何をやってる?仕事?勉強?それともホリデー?」と聞かれたので、「ホリデー」と答えておきました。

 

この審査が終わってから少し休んだ後、ゆっくり客車が移動してウクライナに入国します。

 

入国後、止まってはノロノロ動いて、を繰り返して長時間止まる所で入国審査です。

 

ここでは特に何も聞かれませんでした。

 

ポーランドとウクライナには時差があって(ウクライナのほうが1時間先に行っています)、夏場は午前4時半(ウクライナ時間)くらいには東の空が白んできます。夏場にリビウエクスプレスをポーランドから利用する場合、人によっては恐らくほとんど眠れないので注意して下さい。

 

入国審査を終えると、午前5時半くらいに出発して2時間経たないくらいで終点リビウに到着です。

リビウ駅に到着した列車。機関車はイカツくて巨大なんですが、引っ張っている客車がたった2両(1両はワルシャワからやってきたのか、ウクライナ側で連結された)なので、ギャップがあるというか物悲しさすら覚えました。

 

7月下旬だと、7時半には太陽は十分高くに上っています。

 

興味がある方はぜひ1度リビウエクスプレスに乗ってみて下さい。

 

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